通夜ぶるまいを行うための5つのポイント

お金と生活 -Money&Life-

通夜ぶるまいを行うための5つのポイント

通夜の後には参列者へのお礼やお清め、そして故人への供養として、「通夜ぶるまい」を行います。
通夜ぶるまいでは食事を食べ、清めのためお酒を飲みます。
勧められたら遠慮せずに参加しましょう

1)手軽につまめるもののほうがいい?

手軽につまめるもの?

通夜ぶるまいで出される料理は刺し身、お寿司、天ぷら、大皿の中華料理、サンドイッチが良く出されます。
飲み物であればお茶、ジュース、ビール、日本酒などになります。

通夜ぶるまいの料理は、通夜に参列する人数がどの程度か予測できないこともあるため、軽食や大皿料理にすることが一般的です。

通夜ぶるまいの料理は、どの年代での人でも食べやすいものにして、ビールや日本酒などのアルコールも用意するのがよいでしょう。
アルコールにはお清めの意味がありますので、必ず用意するようにしましょう。

古くは仏教の教えで、忌明けまでは肉や魚などの生物は食べてはいけないと教えられていました。
しかし、最近は気にせずに寿司、唐揚げ、など肉料理、魚料理を出すことが多いようです。

現代では一般葬でも近親者でのみで行うことが多く、通夜ぶるまいは省略されることもあるようです。

料理の手配方法と費用

通夜ぶるまいの料理の準備は、葬儀社や仕出し店に依頼するか、自分で用意する必要があります。
費用の目安は1人3,000円ほどになります。
費用を節約したい方は、おにぎりやサンドイッチ、鍋物などを自宅で用意することも多いようです。

2)関係者をもてなし故人と最後の夜を過ごす

通夜ぶるまいの席は、喪主や遺族が弔問客を軽い食事やお酒でもてなし、故人の思い出を語る場になります。
以下のような順番で進行していきます。

①喪主の開式の挨拶

まずは、喪主が開式の挨拶を述べます。
食事を振る舞う弔問客をおもてなしして、僧侶や手伝ってくれた世話人をねぎらいます。

②お酒や食事を振る舞う

通夜ぶるまいでは、葬儀関係者を労うため大人数で食事をすることになります。
通夜ぶるまいも葬儀の儀式のひとつです。
次のような注意点がありますので紹介します。

通夜ぶるまいは宴会ではない

通夜ぶるまいは飲食を楽しむためだけの時間ではありません。
弔問客への感謝の気持ちと、故人の想い出をしめやかに語る席ですから、騒いだり、大きな声で喋ることは控えましょう。

裏方は同席出来ない

本来であれば通夜ぶるまいは弔問客に対する席ですから、世話役などの裏方さんは同席出来ません。
世話役の人達には別室でお弁当を振る舞います。
しかし最近では同席するこちもあるようです。

③通夜ぶるまいの終了

飲食や故人との思い出話なども終わり、通夜ぶるまいの予定時間を少し過ぎた辺りで、喪主がお開きの挨拶を行います。
一般的に通夜ぶるまいは午後6、7時から1~2時間くらい行うのが多いようです。

挨拶では滞りなく済んだお礼と通夜ぶるまい終了の旨を伝えます。

そして葬儀の次の日程なども、告別式の日時や場所を伝えるとよいでしょう。

④見送りについて

僧侶、弔問客が帰る時は喪主、遺族は見送ってはいけません。
見送りは世話役が遺族に代わり行います。
これには遺族は死の穢れを纏った身をつつしむ、どの弔問客にも平等に応対する喪主は帰る弔問客に、座ったまま黙礼で答えます。

通夜ぶるまいの時間は1時間ほどで終わることが多いようです。
通夜は19時に終わるようなスケジュールになることが多いですが、通夜ぶるまいを含めて21時頃にお開きとなります。

通夜ぶるまいの形式は、地域によって違い、最近は簡略化されることも多くなっています。
遺族のみで行い、弔問客には折り詰めとお酒をセットにした物を持ち帰ってもらう形もあります。

通夜ぶるまいを行わないケースもあり、代わりに粗供養品(そくようひん)を渡すだけということもあります。

3)僧侶へのもてなしは?

通夜ぶるまいの際は、僧侶には最上席に座ってもらうのがマナーです。
僧侶が通夜ぶるまいを断ってきた場合は、「御膳料(おぜんりょう)」と「御車代」を渡します。
御膳料は5,000円が相場で、白い封筒に包んで渡します。

御車代は距離に関係無く5,000円~10,000円程度で、遺族側で送迎したとしても渡します。
ここで通夜分のお布施を渡す事もありますが、普通は葬儀終了時に一括で渡します。

お布施や謝礼は感謝の意を表すものため、白封筒か半紙に包んで渡します。

4)通夜ぶるまいの前のあいさつ例

あいさつ例

本日はお忙しい中、父の△△△△の通夜にご参列いただきまことにありがとうございます。
父は、2年前の5月より入退院を繰り返して、現在は自宅療養中でした。

最期は家族に見守られながら、自宅で昨日午前5時眠るように息をひきとりました。
享年82歳でした。
長い闘病生活でしたが、頑固で意地っ張りな父らしく最期まで弱音を吐かず自分自身と戦っていたように感じました。

最期は母の横で大変安らかに眠るように逝ったことがなによりでした。
野球が、好きな父でしたが、そのような勝負の世界で生きていたからこそ病気になっても最後まで弱音を吐かず、普段通りに気丈に振る舞っていられたのだなと思います。

皆様には、父の療養中、手厚くお見舞いいただきありがとうございました。
故人に代わりまして心より感謝申しあげます。
別室に、ささやかですがお食事を用意させていただきました。
お時間の許す限り父を偲ぶお話などお聞かせいただければと存じます。

5)通夜ぶるまいの閉会のあいさつ例

皆様、本日はお忙しい中、父の通夜にご参列くださいましてまことにありがとうございました。
みなさのおかげをもちまして、とどこおりなく通夜を無事すませることができました。

私たちも知らない父の優しい一面や、偲ぶお話しの数々本当にありがとうございます。
皆様に大変親しくお付き合いいただいたこと、改めてお礼申し上げます。

まだまだ、父を偲んで頂きたいところでございますが、夜も更けてまいりましたので、本日はお開きとさせていただきます。

なお、明日の葬儀・告別式は午後13時より当斎場にて予定しておりますので、お時間が許すようでしたらお見送り頂ければと存じます。
どうぞ足もとにお気を付けてお帰りください。

まとめ

通夜ぶるまいは僧侶や関係者を労い感謝するために行われます。
以前は生ものや肉、魚は宗教上のしきたりで禁止されていましたが、徐々にそのような縛りも薄れていき、様々な料理が出ることが当たり前になりました。

そして現代では通夜ぶるまいを簡略化してそもそも開かないということも増えているようです。
これは現在一般葬以外の儀式の簡略化された家族葬を選択する人が増えていることや、単身世帯の増加、親族間や寺院との関係性の希薄化などが原因であると考えられるでしょう。

このような儀式の簡略化は、今後更に広がっていくと予想されます。

このページを監修してくださった専門家の方

齊藤学 写真
行政書士齊藤学法務事務所
行政書士 齊藤 学

遺言・相続・成年後見・ペット信託、民事信託を活用した財産管理・承継対策、ビザ(VISA)申請取次という「民事系の業務」と法人設立業務、WEB利用規約等各種契約書関係、記帳代行、許認可申請という「法人業務」を取り扱っております。

行政書士齊藤学法務事務所 オフィシャルWebサイトはコチラ

サイトカテゴリー

お金について
貯蓄について
仕事とお金について
結婚とお金について
家と車とお金について
保険とお金について
会社とお金について
老後とお金について
葬儀とお金について