忌引き、忌中、喪中の違いとは?

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忌引き、忌中、喪中の違いとは?

人が亡くなると喪に服すことになりますが、喪以外にも忌引きや忌中など様々な専門用語があります。
それぞれ似たような言葉ですが意味が異なりますので、事前にしっかり確認しておくようにしましょう。
忌引きや忌中、喪中の違い、忌中や喪中のマナーなどについてを紹介します。

忌引き、忌中、喪中の違い

忌引き、忌中、喪中の違い

忌引き、忌中、喪中、それぞれ葬儀を行う際に使用される言葉ですが、それぞれに意味があります。

忌引き

忌引きというのは、親族が亡くなった時に喪に服することを言います。
その際に、忌引きのために会社や学校を休むことを忌引き休暇と言っていますが、そのように「忌引き」そのものが忌引き休暇を示すこともあるのです。
忌引きは、お葬式の前後の準備や手続きをするため、あるいは後片付けのために取得されることが多く、亡くなった故人との関係性などによって、取得する日数は変わってきます。
忌引き自体は労働基準法など法律で明確な規定があるわけではありませんが、多くの会社で忌引き休暇の制度があります。
忌引きに関する大まかな目安はあるものの組織などによって、実際の忌引き規定の内容は異なっているのです。
そのため会社勤めの方や学校に通っている方は、就業規則などを確認しておくと良いでしょう。

忌引き休暇の日数

忌引き休暇は、故人との続柄や関係性などによって日数が変わってきますが、一般的には以下が大体の目安となります。
配偶者は10日間、父親と母親は7日間、子どもは5日間、祖父と祖母は3日間、兄弟姉妹は3日間、配偶者の父親や母親は3日間、配偶者の兄弟や姉妹は1日間、配偶者の祖父や祖母は1日間、叔父や叔母は1日間です。
忌引き休暇は、故人との続柄が近い順から日数は増えてきます。
忌引き休暇の取得日数については、各会社や学校が独自で規定していますが、故人への思いの程度や喪主を務めるなど、自身の事情を説明すれば規定日数よりも長く取れる機会もあるようです。
また会社や学校によっては、忌引き休暇取得の条件である続柄が一親等(父母、子、配偶者)まで、あるいは二等親(祖父母、兄弟姉妹、孫)までなど、独自で規定しているところもあるようですので注意しておきましょう。

忌中

忌中とは、家族が亡くなった後に喪に服し、様々なことを慎んで生活している期間のことです。
一般的には、故人が亡くなってからの四十九日間が、忌中に該当すると言われています。
忌中期間は各自が身を慎み、できるだけ外部との接触を断って過ごすのが普通です。
結婚式やパーティー、お祭りなどへの参加は自粛して、自宅でゆっくり過ごすことと言われています。
現代では、忌引きとして会社や学校を休むことが認められています。

また年賀状は控えるために喪中ハガキを出したり、慶事のイベントなどへの出席を避けたりすることを禁忌と言っています。
実際に喪に服す時は、上記のように慶事への参加や慶事自体を執り行うのを控えるのが一般的でしたが、最近では個人の価値観の多様化などもあり、たとえ忌中や喪中期間であっても、それぞれの判断で慶事に参加することもあるようです。
かつては喪中期間の結婚式への出席は避けられていましたが、現在は親族や友人の結婚式など参加するケースが増えています。

喪中

喪中というのは、身近な人たちや尊敬する人たちの死を受け、その事実を悲しむ人たちが一定期間を過ごすような、日常生活と違った儀礼的禁忌状態のことを言います。
一般的には家族や史跡など、ごく近い人たちが亡くなった際に「喪中」の服すことになりますが、この意味でいくと「心を寄せる人」であれば誰でもいいことになります。
故人の友人や知人、恋人や今まですぐに会ったことのないような芸能人やタレントであっても、自身が密かに心を寄せているのであれば喪に服しても問題ありません。
また昨今ではペットを飼っている人たちも、ペットロスによって喪に服す人もいるようです。

忌中、喪中のマナー(やってはいけないこと)

忌中、喪中のマナー
お歳暮

お歳暮やお中元は特に問題ありません。

おせち

節日を祝うめでたい料理ですので控えるべきです。

結婚式

以前は控えていましたが、最近は出席する人も増えています。

神社への参拝

神社への参拝は控えるべきとされています。

おみくじ

神社への参拝と同じにように、おみくじも控えた方がいいでしょう。

節分

邪気払いですので問題ありません。

誕生日

誕生日は特に問題ありません。

飲み会

誕生日と同じで特に問題ありません。

忌中、喪中の期間

忌中や喪中の期間

家族が亡くなると喪に服すことになりますが、どの程度の期間を喪中として生活すればいいのでしょうか? 家族や親戚であればある程度の期間は必要ですが、これまで会ったことのないような親戚のおじさんやおばさんが亡くなっても、同じ期間は喪に服することになるのかです。
「忌中」と「喪中」というのはよく似ていますが、その意味は異なります。

忌中

忌中は、近親者が亡くなった時に喪に服し、個人の死の穢れから回避する意味があります。
忌引きの期間中は、各自が所属している団体や施設の服務規程などによって定められています。
例えば公務員の方は役所で、会社員の方はそれぞれの企業が規定している服務規程の内容に従うことになります。
東京都職員の服務規程にある忌引きを例にすると、配偶者は10日、父母は7日、子供は5日、祖父母は3日、兄弟姉妹は3日となっています。
これらはあくまでも東京都の職員の例ですので、各自が所属している機関の服務規定を確認しておきましょう。

上記以外の配偶者の親族は各自の関係性によりますが、1~3日程度が一般的とされています。
組織の規定についてはそれぞれの考え方などもよって変わることもありますので、学校や会社などに確認しておくことをおすすめします。
一般的な忌中期間は、「七七日」や「四十九日」とされており、たとえ忌引き期間が終わっても忌中の期間は死の穢れが強い時期とされていますので、その間はお祭りなどに参加するのは控えた方が良いと言われています。
四十九日が過ぎると「忌明け」になりますが、忌明けの法要は三十五日で行うところもあります。
忌中というのは死を穢れとする考え方からきていますが、故人が亡くなったことで精神的ショックを受けている遺族や親族が故人を偲んだり、精神的なキズを癒したりする時間でもあるのです。

喪中

喪中は故人を偲ぶ期間であり、以前は喪服を着て外出していたこともありました。
喪中の間についても、慶事などへの参加はできるだけ控えた方が良いとされ、一般的には一周忌までの期間となる12~13ヶ月程度を喪中と呼ぶことが多いのです。
実際の喪中期間は、故人との関係性によって変わってきます。
父母や義父母は12~13ヶ月、子供は3~6ヶ月、祖父母は3~6ヶ月、兄弟姉妹は30日~3ヶ月です。
また忌中や喪中の概念のない宗旨もあります。
死を穢れとは考えていない宗旨では、当然のことながら「忌中」や「喪中」はありません。
具体的には浄土真宗やキリスト教などがあり、浄土真宗やキリスト教には元々忌中や喪中の概念がないのです。

この記事のまとめ

忌引きや忌中、喪中はそれぞれ似たような内容ですが、意味合いは異なりますのでしっかり理解しておきましょう。
また忌中、喪中の期間はやってはいけないこと、控えた方が良いものもあります。
忌中や喪中の期間は、職場や学校の服務規定で決まっていますので確認しておくといいでしょう。

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