香典返しの品物は手渡した方がいいのか

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香典返しの品物は手渡した方がいいのか

お葬式などに参列をして頂いた方々は、基本的に香典をお持ちになります。
その香典に対してはお返しをするのが通常であり、これを香典返しと呼んでいます。
香典返しを行う際には、いくつかマナーがありますので確認しながらするようにしましょう。
例えば香典返しの品物は手渡しするべきなのか考えなければいけませんし、香典返しの包み方にも注意が必要です。
お返しを考えている方のために、香典返しのマナーについて紹介します。

香典返しの品物は手渡しするべき?

香典返しの品物は手渡しするべき?

香典返しを贈る際に、手渡しをするべきなのか考えるところです。
結論から言えば、その時の状況によって判断すること、として言えません。
かつての香典返しは、四十九日法要が終わった後に一軒一軒の家を回って手渡しをしていました。
それが本来の方法なのかもしれませんが、現在は親戚を始め、故人の友人や知人は全国に散らばっているなど、様々な地域に住んでいることもありますので、手渡しではなく配送するのが一般的になっています。

たとえ親しい間柄であっても、個人情報保護の問題などから、その相手方の住所を知らないことも増えています。
そのため配送ではなく、お葬式や告別式の当日にお返しする、当日返しや即日返しを行うところもあるのです。
地域にもよりますが、現在は当日返しが一般的になっているところもありますので、香典返しは必ずしも手渡しでしなければいけないわけではありません。
そのため状況に合わせた渡し方を行うようにしましょう。

香典返しを手渡しする際の渡し方

香典返しを手渡しするときには、品物の渡し方について注意が必要になります。
お通夜やお葬式、告別式の当日に香典返しを手渡しする際には、以下のポイントを押さえておきましょう。

①会葬御礼と間違えないようにする

会葬御礼というのは、お通夜やお葬式、告別式に参列して頂いた方々に、お香典の有無に関係なくお渡しする品物のことであり、香典返しとは別に用意する必要があります。
香典返しを手渡しする場合には、会葬御礼と間違われてしまわないためにも、品物に「お香典のお礼としてお納めください」など、一言添えて渡すことをおすすめします。

②表書きについて

香典返しを手渡しするときには、表書きに「志」と記載します。
「志」という文字は気持ちという意味を持っており、地域によっては、「粗供養」や「茶の子」などと書くところもあるようです。

③挨拶状について

香典返しを手渡しするときは、挨拶状は必要ありません。
本来は、香典返しに挨拶状を添えるのが一般的ですが、手渡しの時点であいさつをしているため挨拶状を別途添えなくてもいいのです。
ただお通夜やお葬式、告別式の席で、弔問客に対して会葬御礼と一緒にお礼状も添える際には、事前に用意しておく必要があります。

④熨斗紙について

参列者に手渡しで、直接香典返しを渡す場合の熨斗紙は「外掛け」が一般的です。
「外掛け」というのは、品物の包装紙の上に直接熨斗紙をかけることであり、相手方に品物を贈った目的を明確に伝えるような意味を持っています。

香典返しを配送するときの渡し方

四十九日後の忌明けなどに、配送で香典返しを贈るときには、以下のポイントを押さえておくことが大切です。

①挨拶状について

香典返しを配送するときには、一緒に挨拶状を添えるのがマナーとなります。
挨拶状には会葬の際のお礼の気持ちはもちろん、法要が無事に済んだことなど、報告も書かなくてはいけません。
さらに香典返しを配送で送ることになった理由や、書面での挨拶になったことへのお詫びなども一緒に書き添えておくことが望まれます。

②到着日に注意

香典返しは、香典を頂いたお礼の気持ちで送るものですが、同時に不祝儀の送り物でもあります。
そのため到着日についても注意を払う必要があり、配送する際には相手方の慶事の予定と重なってしまわないような配慮をしなければなりません。
香典返しを送る先方の予定を把握できているのであれば、お返しを送る際には日時指定などをして、到着日を調整することをおすすめします。

③熨斗紙について

香典返しを配送するときは、熨斗紙にも注意をしておきましょう。
配送で香典返しの品物を送る場合には、内掛けが一般的です。
内掛けというのは、お返しに直接熨斗紙を掛け、その上から包装紙で包む方法のことを言います。
内掛けの方法を行うことで、熨斗紙が汚れたり破けたりするのを防止できます。

香典返しを直接手渡しするときや、配送を行う場合であっても、相手にお礼の気持ちを伝えることには何ら変わりはありません。
どちらのケースでも、心を込めてお返しをするように心掛けましょう。

香典返しの包み方

香典返しの包み方

香典返しの品物は半紙や奉書紙で包み、仏式の場合は白黒やグレーの結びきりの水引を掛けるのが一般的です。
表書きは、上段に「志」や「忌明志」、または「粗供養」などと書き、下段に喪主の姓名を書くことになります。
香典返しを送る際には、品物と一緒に挨拶状を同封することになりますので、決して忘れないようにしましょう。
その際には、1枚の奉書紙の上に文面を薄墨で書き、それを奉書紙で作った封筒に入れます。
香典返しと一緒に送る挨拶状については、弔電を送って頂いた方々にもお返しをするのがマナーです。

即日返しの意味

即日返しというのは言葉の通り、香典を頂いた方にお葬式の当日に返礼品などを渡すことです。
即日返しをする際には、お葬式に参列して頂いた方全員に対して渡す、会葬返礼品と一緒にしましょう。
香典返しというのは、元々四十九日の忌明けに無事に弔事が終わった旨を報告するために送るものでしたが、近年では当日にお返しするところが増えており、全国的に広まっています。
仏式は四十九日となっていますが、神式は五十日祭や三十日祭、キリスト教は死後1ヶ月が経過した昇天記念日や、追悼ミサが終わった後に香典返しを送るのが一般的です。

即日返しのマナー

香典返しを当日に渡す場合には、マナーには一層の注意が必要と言えます。

金額別に品物を用意する

即日返しを行う際には、品物について金額別に用意をしなければなりません。
香典返しとして送る品物を、頂く香典返の金額によって準備をしておくと、当日になって金額に幅があったとしても対応しやすくなります。
ただ金額によって差をつけると見た目が変わってくることもありますので、その点の配慮もしておきましょう。

持ち帰りやすいものにする

香典返しの品物は、誰もが持ち帰りやすいサイズに統一しましょう。
お返しにもよりますが、あまりにも大きいと持ち帰りに不便することがあります。
お葬式の当日に香典返しを渡すということは、参列者がそれを持ち帰ることを意味しています。
サイズが極端に大きい物や重たい物は、持ち帰る方にとって負担になるからです。
少々大きい商品や重たい物であっても持ち帰りは可能ですが、サイズが大きくなりそうなときには、カタログギフトなど持ち帰りに便利な物に統一をしておくことも、方法の一つと言えるでしょう。
香典返しの品物を決めるときには、遺族や親族など全員で協議することをおすすめします。

この記事のまとめ

香典返しの品物は手渡しをするのが基本ですが、相手が遠方地に住んでいる場合などは配送でも構いません。
また香典返しを送る際には、香典返しの本来の意味や包み方についても把握しておくことが大切です。
最近は即日返しをするところが全国的に増えていますが、その場合にはマナーもしっかり守るようにしましょう。

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