故人の貯金を相続するときどれくらいの相続税がかかるのか

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故人の貯金を相続するときどれくらいの相続税がかかるのか

葬儀が終わってから相続を受ける際に、故人の貯金を受け取る人もいるでしょう。
その際に気になってくるのが、相続税ではないでしょうか? もちろん相続する額にもよりますが、故人の貯金を相続するときには、どの程度の相続税がかかるのか把握しておくことが大切です。

1)故人の貯金に相続税はかかる?

相続税はかかる?
故人の銀行預金と相続税

亡くなった被相続人に貯金があるときに、すぐにイメージされるのが相続税ではないでしょうか。
遺族の中には「銀行預金に相続税がかかる」と思う人もいるかと思います。
ですが銀行預金を相続することと相続税の支払いは、それぞれ別々の手続きになります。
そのため故人に銀行預金があるからと言って、すぐに相続税を支払うことになるというわけではないのです。
さらに故人の銀行預金から直接、自動的に相続税が引き落としされることもありません。
相続税というのはあくまで亡くなった人の遺産の総計、つまりは銀行預金を含めたすべての財産の総額を元に計算されることになります。
ですので故人に銀行預金があるからと言って、必ず相続税が発生するわけではないことを頭に入れておきましょう。

ではどの程度の資産があれば税金がかかるのかと言えば、次の計算式で求めることができます。
故人の資産が、基礎控除3000万円+(相続人の人数×600万円)を超えた場合に、初めて相続人が税金の申告を行うことになります。
逆に亡くなった人の遺産の総計が基礎控除の金額以内であれば相続税を申告する必要はなく、いくら銀行預金があったとしても相続税を考える必要はないということです。
相続税は故人の資産のすべてを元に計算することになりますが、故人の資産が基礎控除の金額を超える場合は、亡くなった日の翌日から起算して10ヶ月以内に相続税の申告をする必要があります。

銀行預金の利息

亡くなった方に銀行口座がある場合は相続税算定の基礎になりますが、利息についてはどうなるでしょうか? 実はこの利息についても、資産として計上することになります。
亡くなった人の遺産の総合計額というのは、銀行預金の合計額とその他の資産、株や不動産などについても算定されます。
そして銀行預金については、元金とそれに対する利息も含まれます。
故人の預金額や金融機関の利率も関係してきますが、どの程度の利息があるのかを前以って計算しておくといいでしょう。
また不明な点は、金融機関の担当スタッフに問い合わせると教えてもらえます。
解約時の利息を含めた総額を、詳しく聞いておくことも重要です。

2)故人の預貯金はどうやって調べるの?

故人の預貯金はどうやって調べる?

相続では、故人の総資産額を把握する必要があります。
資産には銀行預金も含まれますが、人によっては複数の口座を保有している人もいます。
故人の銀行口座が分かっていればいいのですが、そのすべてを把握できない遺族もいるはずです。
そのような場合は、どうやって故人の預貯金は調べればいいのでしょうか? 故人の預貯金の調べ方としては、以下の方法が挙げられます。

貴重品をしまっている場所を確認

生前の被相続人が、銀行の通帳やキャッシュカードを保管していそうな場所を確認しましょう。
人によって保管場所は異なりますが、家族であれば大方の場所を察知できるのではないかと思います。
通帳があれば記帳が可能であり、それから他の銀行口座が判明することもあります。
通帳記入は無料でできますので、1つでも通帳が見つかったらとりあえず記帳しておきましょう。

また遺品整理を行いながら探してみるのも、見つけやすい方法と言えます。
故人の資産が多い方は、事前に遺品整理をする方もいるでしょう。
遺品整理は自分でも行えますが、遺産自体が多いときは遺品整理のプロに任せてみるのもいいと思います。
プロであれば、通帳の保管場所も探し出してくれるかもしれません。
通帳の保管場所としては、泥棒が狙う貴重品の隠し場所というのが参考になります。

泥棒が狙いやすい貴重品の隠し場所として参考例を以下に並べますので、探していない場所があれば確認してみましょう。
○タンス、鍵のある引き出し、棚、高級家具、キッチン、クローゼット、戸棚、使用機会の少ないバッグ、神棚や仏壇、金庫とその周辺、机の引き出し、押入れとその収納品、額縁の裏側などです。

郵便物で確認

故人の預貯金の調べ方としては、郵便物もおすすめです。
通帳やキャッシュカードを発見できない場合でも、諦める必要はありません。
金融機関に銀行口座があるときは、その金融機関から口座に関する郵便物が届くことがあります。
その郵便物を見れば金融機関名が分かりますので、支店や口座番号なども判明するはずです。
郵便物は大きな手掛かりになりますので、故人の郵便物がある場合は漏れなくチェックしおくといいでしょう。

ネット銀行について

インターネットの普及に伴い、最近は預金をネットバンクに預ける人も増えています。
ネットバンクを設けている金融機関が多いのもその理由になりますが、故人がネット銀行を利用している可能性も否定できません。
ネット銀行の場合は、メール履歴を確認しておきましょう。
一般的な金融機関とは異なり、ネット銀行では通帳やキャッシュカードなどを発行しないことが多いです。
ネットバンクは基本的に、登録したメールアドレス宛に重要な情報などが送られてきます。
亡くなった家族が使用していたパソコンやスマートフォンなどを処分する際は、注意する必要があるでしょう。
メールの中に銀行口座の情報が残っていることも考えられますので、これらを処分する前にメールのチェックを欠かさないようにしましょう。

記念品の確認

金融機関では、定期的に記念品などを預金者に贈呈していることもあります。
記念品としては、ティッシュペーパー、カレンダー、タオル、洗剤、貯金箱など様々です。
それらの商品には銀行の名前も印刷されていますので、何かしらの手掛かりになるはずです。

3)故人の銀行の貯金はどうやって引き出せば?

銀行口座を保有している被相続人が死亡すると、その預金口座は一時的に凍結されます。
銀行や郵便局などの金融機関では、口座名義人の死亡を確認したらその預金口座の取引を中止します。
そのため引き出しや預け入れはもちろん、口座振り込みや口座引落しもできなくなります。
この口座凍結については、遺族が必要な手続きを行うことで解除できます。
故人の口座から引き出しをする際は、それぞれの金融機関で決められた手続きを行うようにしましょう。
手続きには必要種類も必要ですが、それぞれの金融機関によって必要な書類は異なりますので、事前に確認しておきましょう。
なお一般的には、下記の書類が預金を引き出す際に必要となります。

預金口座引き出し時の必要書類

金融機関によっては他にも必要な書類があるかもしれませんので、手続きの前に問い合わせてみるといいでしょう。

相続の際に故人にそれ相応の貯金があると、相続税が発生することになります。
ただ相続税は銀行預金そのものにかかるのではなく、故人の総資産に対してかかるものです。
資産や控除額などを計算して、相続税がかかるのかをまずは把握しましょう。
資産に関しては遺品整理のプロに相談してみると、スムーズにいくかもしれません。

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