配偶者の死がきっかけでうつ病に…

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配偶者の死がきっかけでうつ病に…

うつ病は、誰でもどんな世代でも発症する病気の一つです。
うつ病になる原因にも様々な要素が考えられ、やる気が出なかったり物事から興味が亡くなったり、大きな喪失感がきっかけで発症します。
また女性においては、4人に1人は一生のうちに一度はうつ病に掛かるとも言われており、見過ごすことのできない病気と言えるでしょう。
うつ病にならないようにするためのポイントや、事前予防などについて紹介します。

1)配偶者の死がきっかけに…。

配偶者の死がきっかけ?

うつ病の原因となる事象の一つに、配偶者の死があります。
これは大きな喪失感により孤独感が強まり、自己評価が低下するに従ってうつ傾向が強まるというものです。
確かに配偶者の葬儀も、心の整理がつかないうちに終了してしまいます。
葬儀を済ませて緊張が解けてくると更に喪失感が強まり、声をかけても暗い表情が続くことでしょう。
気の強い人であれば、日常生活をこなしているうちに元気を取り戻していく可能性が高いです。
しかし一番身近な存在である配偶者が亡くなる場合は、簡単にできないのが現実です。
これを悲嘆(グリーフ)というのですが、一般的に悲嘆プロセスによってうつ傾向となることがあります。

ショック段階

配偶者の死に接したとき、信じられないという気持ちから漠然となり、無感覚の状態に陥ります。
症状としては涙が出ない、感情が湧かない、地に足がつかない、何も考えられないという症状です。
この状態は傍から見ると冷静に受け止めているようにも見えるのですが、ただ単純に現実を受け入れられずに喪失感だけが残っている状態です。
場合によっては正常な判断ができずパニック状態となる人も少なくありませんし、日常生活の簡単なこともできなくなります。

喪失した段階

配偶者の死を現実に受け止め始めますが、うつろで十分に状況を受け止めきれていない状態です。
症状としては悲しみ、怒り、責任転嫁、自責感などの強い感情から、周囲の人を責める気持ちが現れます。
またそう思う自分を責める気持ちも現れ、これがくり返されるのです。
そして配偶者との思い出に耽けながら深い悲しみも訪れますので、幻想と現実の判別がつかない状態となります。
カウンセラーによると、この段階でしっかり泣くことが重要のようです。

うつ段階

配偶者の死を完全に受け止めた段階です。
症状としては絶望感、空虚感、無表情となり、周りへの関心がなくなると共に自分の価値観などや生活すらも意味のないものと考え始めます。
そのため適応能力もなくなり、ひきこもり状態そして無気力状態になりますので、いわゆるうつ状態に該当します。

2)こんな症状が出たら注意を!

こんな症状が出たら注意を!

悲嘆反応の一つの抑うつは、配偶者の死に直面するとよく見られるものですが症状でも様々なことが起こります。
うつ病は一時的なものではなく、断続的に表れる場合が多く症状も深刻です。
そのため以下に挙げるような症状が家族内で見られる場合は、危険信号と考えた方が良いですので何らかの手を考える必要があります。

うつ病症状

うつ病の代表的な症状としては、毎日憂鬱な気持ちが続いている状態が挙げられます。
初期症状としては朝早く目が覚める、眠りが浅い、途中で目覚めるなどの不眠症状、反対に眠ってはいるが熟睡感がないという症状です。
そして食欲もなくなります。
この症状が続くと憂鬱な気持ちとなり、何をするにも全く興味や関心を示さないばかりか、以前から好きだったことにも反応を示しません。
そして意欲や集中力が全くなくなり気持ちばかりが焦って、じっとしていられない衝動に駆られます。
更にこれが進行すると、自分には価値がなく生きる意味がないと考え始め、自責の念に駆られていくようになります。
最終的に生きていることに疲れ、自分の死について考えるようになるのです。

外傷性ストレス障害=PTSD

これは配偶者の死という大きな衝撃を受けことにより、心身に支障をきたすばかりか社会生活や日常生活にも影響を及ぼすしてしまう疾患です。
一般的には心的外傷、またはトラウマと呼ばれることもあります。
基本症状として配偶者の死の整理がつかず、自分の意志に反してしきりに思い出される症状です。
また心的外傷体験に関連した場面や場所を、無意識のうちに回避行動を行うようになります。

アルコール依存症

配偶者の死を紛らわせるために、過剰にお酒を飲んでしまう症状です。
その結果アルコール依存症になる恐れがあります。
アルコール依存症は自らの身体を痛めつけて症状を発症させるため、たちが悪いと言えます。
結果として家族に過大な迷惑をかけたり、様々な事件や事故に繋がる可能性も高いです。
最悪の場合は社会的、人間的信用を失う危険もありますので早めに改善する必要があります。

記念日反応

配偶者の亡くなった命日、誕生日、結婚記念日など関連するイベントが近付くと、気持ちが落ち込むことがあります。
これが原因となり体調不良を訴えたり、亡くなった直後のような反応が振り返る現象です。
大切な人を亡くした方にはよく見られる自然な反応ですが自分を責めたり不安に思ったり、無理に気持ちを抑えたりしないようにすることが肝心です。

3)老人性うつ病の予防と改善

現在の日本は、少子高齢化が進んでおり、高齢者特あの病気も多くあります。
その中のひとつに、老人性うつ病が含まれるのですが、そもそもうつ病自体、幅広い年齢に発症する可能性のある病気です。
そのため、高齢者のうつ病は、認知症と間違われるケースが多く、知らないうちに進行してしまう場合がありますので危険なのです。

老人性うつ病とは

老人性うつ病は、65歳以上の高齢者が発症するうつ病のことを言います。
この老人性うつ病の特徴として趣味や興味の消失、または不安感などに襲われるということが挙げられます。
精神症状により不眠、食欲不振、めまい、疲労感も見られます。
1日中ボーとしている感じだったり、なんとなく元気がないという状態が見られたら老人性うつ病を疑うと良いでしょう。
しかし認知症の初期にも同じような症状が見られますので、これと勘違いされてしまうのが少し厄介なところです。
うつ病は早期に治療すれば治る病気ですが、認知症との見分けがつきにくいという欠点があるため、場合によっては悪化させてしまう恐れがあるのです。

予防法

老人性うつ病を予防する一番の特効薬は新しいことにチャレンジし、積極的に会話したり前向きな気持ちを持つことです。
この老人性うつ病になる人の特徴としては、男性では定年退職後に発症することが多い傾向にあります。
これは今までの仕事の緊張感から解放されたからですが、定年退職後も何か新しい仕事を始めたり、趣味や習いことをするなど生活に変化が必要です。
また栄養バランスの良い食事を取ることも大切です。
多くの方がここから体調を崩し、老人性うつ病を発症するケースが高いようです。
一人暮らしの場合は料理をする面倒臭さから、市販のお弁当にしたり簡単なものしか取らなくなる傾向があります。
これではバランスの取れた栄養の摂取は難しいと言えます。
そのため家族が同居しているなら肉や魚、野菜などをバランス良く食べてもらうようにメニューを工夫する必要があります。
また離れて暮らしている方は、宅配サービスを利用するという方法もいいでしょう。

改善法

老人性うつ病は誰にでも発症する可能性を秘めた病気ですので、遠慮をすることなく医師や家族に助けを求めることが重要です。
そして身体の調子が良ければ、定期的に運動を行うといいでしょう。
極端な話ですが、ちょっとした散歩だけでも効果があり、家に閉じこもるだけは避けるべきです。
人との交流や趣味を持つことは重要で、これらは自分の気分を良くして毎日の刺激に繋がります。
更に規則正しい食生活を送ることで、身体に必要なビタミンやミネラルの供給をすることが効果的と言えます。

うつ病は何時如何なるときでも発症する可能性のある病気ですので、私たちの日常生活に常に潜んでいると言えます。
うつ病にならないようにするためのコツは、できるだけリフレッシュした生活を送ることです。
またうつ病は発症しても必ず治る病気ですので、症状に沿った改善方法を行いながら解決に導きましょう。

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