直接の忌引きや共同墓地

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直接の忌引きや共同墓地

葬儀の形態も色々とありますが、最近ではその方法も多様化しています。
一般的なお葬式ではなく、ごく親しい人たちだけで行う直葬を選択する遺族も出てきているのです。
直接の忌引きや共同墓地などについてを紹介します。

自分の葬儀に「直葬」を希望した場合

自分の葬儀に「直葬」を希望した場合

葬儀には様々な種類がありますが、その一つが直葬です。
最近は自分の葬儀にこの直葬を希望する人が増えているという話もありますが、実際のところはどうなのでしょう? 伝統仏教による実態調査を見れば、それも納得できるのではないでしょうか。
これは公益財団法人の全日本仏教会が行ったアンケートでもあり、「仏教についての実態把握調査」の結果を公開しています。

20~79歳の男女を対象にしたインターネットによる調査で、その内訳は一般人が3,482人そして仏教信者(仏教徒)が3,512人となっています。
調査では自分が希望するお葬式のことについても尋ねていて、その結果を見ると直葬を希望する人が22%いることが分かります。
この数字をどう捉えるかは人によって異なりますが、実に22%もの人が自分の葬儀は直葬つまりはお葬式をすることなくそのまま火葬してもらいたい、と希望しているのです。
5人に1人という割合ですが、この数字はかなり高いと言って良いのではないでしょうか。
ちなみに他の回答結果を見ると、その中でも最も多い回答が家族や親族だけで行う家族葬の39%となっています。
そして2番目に多いのが親族だけで行う葬儀の23%ですが、それとあまり差のない3位が直葬ということになります。

また仏教の信者について見ると、自分の葬儀に直葬を希望する人は12%と少なくなっています。
一般人と比べるとさすがに少なくなりますが、それでも10人に1人は直葬を希望しているのは、特筆すべき点ではないかと思います。
このデータでは、家族の葬儀では直葬を希望する人が少ないのが特徴と言えます。
これはつまり自分の葬儀は手間や時間が掛からない簡単なもので良いのですが、家族に関しては形式通りのものにしたい、と考える人が多いことを表しているのかもしれません。

葬儀に直葬を希望する場合

自分の葬儀に直葬を希望する人が多いのは分かりますが、その場合は事前に準備しておく必要があります。
どんなに直葬が良いと思っていても、家族や親族が知らないと希望する葬儀は実現しません。
自分の意思を、家族や親族にしっかり伝える必要があります。
伝え方は色々ありますので、最もやりやすい方法で構いません。
直接口頭で伝えるのも良いですし、伝えにくいときは遺言書などに記入する方法もあります。
とにかく希望する直葬ができるよう、事前の環境作りが必要です。
ただ家族や親族の中には、直葬を希望しない人もいるかもしれません。
そんなときは一緒にメリットも伝えるといいでしょう。
直葬のメリットが分かってもらえれば、家族や親族は了承してくれると思います。

直葬のメリット

直葬のメリットとしては、何と言っても費用の面があります。
一般的なお葬式の費用は高くなりやすいため、費用が気になる人もいるはずです。
とにかく葬儀にかかる費用を抑えたい、あるいは家族や親族に経済的な負担をかけたくない、という方におすすめです。
人気のある家族葬も比較的低予算でできますが、直葬はお葬式自体を省略するので費用をかなり抑えることができます。

最近では家族に大きな負担をかけたくないということから、生前に希望しておく人も増えているようです。
また葬儀の準備をする必要がありませんので、故人との最期の時間をゆっくり過ごすことができます。
一般的なお葬式の場合は、家族が亡くなった後に葬儀会社に連絡して葬儀の準備を行います。
他にも香典の精算や返礼品の準備など、葬儀が終わった後の事務処理があります。
その一方で直葬は葬儀がありませんので、その分の時間を故人と最期のお別れに回すことができるのです。

直葬の場合、忌引きはどうなる?

直葬の場合、忌引きはどうなる?

お葬式に参列するときは、忌引き休暇を申請するのが一般的です。
忌引きというのは、家族や親族が亡くなったとき喪に服することを言います。
その忌引きのために会社や学校を休む際の休暇が忌引き休暇になり、忌引き自体を忌引き休暇ということもあります。
忌引きではお葬式の準備や様々な手続き、さらに後片付けなどを行います。
会社などで申請できる忌引き休暇は、亡くなった家族や親族の関係性によって、実際に取得できる日数は変わってきます。

忌引き自体は法律での明確な規定はないため、労働基準法にも規定はありません。
ただ多くの会社で忌引き休暇の制度を採用しており、その規定によって休暇を申請できます。
忌引き規定の目安はありますが、会社によってその内容が異なりますので、実際に申請する際は就業規則などをチェックしておくと良いでしょう。
また不安な方は、会社の人事担当者などに相談してみるのも方法と言えます。

ちなみに忌引きの休暇日数については、以下が大まかな目安になります。
これは故人との関係によって定まります。
配偶者10日間、父親・母親7日間、子供5日間、祖父・祖母3日間、兄弟・姉妹3日間、配偶者の父親・母親3日間、配偶者の兄弟・姉妹1日間、配偶者の祖父・祖母1日間、叔父・叔母1日間です。
亡くなった方との続柄が近い方が、休暇の日数は増えてきます。

実際は会社によって異なり、忌引き休暇を取得できる続柄については父母や子供、配偶者などの一親等までのところや祖父母や兄弟姉妹、孫という二親等までなど様々です。
忌引き休暇というのは、お葬式をするしないに関係なく取得できますので、たとえ直葬であっても取得自体は可能です。
そこは忌引き制度を採用している会社の規定にもよりますので、直葬でお葬式をするときは担当者に確認しておくと良いでしょう。

直葬と共同墓地

葬儀に直葬を選んだ際に、気になるのが埋葬ではないでしょうか。
直葬の際に考慮する必要があるのが火葬場の都合だけですので、その後の埋葬は遺族側で行うことになります。
ただどんなに直葬(火葬式)とは言っても、納骨の方法について一般的なお葬式と変わりはありません。
そのため故人が希望していれば、共同墓地に埋葬することも可能です。
ちなみにお葬式の埋葬方法としては、以下のものがあります。

菩提寺

近所にお付き合いのある菩提寺があるときは、そこに依頼して先祖代々のお墓に納骨します。

公営墓地(共同墓地)

これは各自治体が運営・管理を行っており、希望する場合はその墓地に応募し、当選すればその場所にお墓を建てて納骨できます。

納骨堂

納骨は寺院などが運営しており、そこを購入して納骨します。

散骨

これは新しい形態ですので、海や山、川などへ故人の遺骨を散骨します。

送骨

送骨は、永代供養をしてくれる寺院に遺骨を送ります。

手元供養

これはその言葉通り、遺族の手元に故人の遺骨を置いて供養する方法です。

以上のように様々な方法があり、直葬の場合でも希望する方法を選択できます。
そのため故人が共同墓地での供養を希望しているのであれば、最寄りの地域の自治体に問い合わせて相談してみましょう。

葬儀には様々な形態があり、最近は自分のお葬式に直葬を希望する人が増えているようです。
その場合の忌引き休暇や共同墓地など、供養の方法が気になる人もいるでしょう。
直葬も一般的なお葬式と同じように、忌引き休暇の申請や共同墓地での供養も可能になります。

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