還骨法要と初七日法要の流れと概要

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還骨法要と初七日法要の流れと概要

1)火葬場から家に戻ったら?

火葬場から家に戻ったら?

火葬場から自宅に戻った後には、胸、背中、足元にお清めの塩をふりかけます。

これは、家の中に不浄を入れないためと伝えられています。
しかし近年では、仏教では「死は穢れではない」という本来の宗旨に基づいてお清めは必要ないという考えもあるようです。
お清めをするのかしないのかは、自分の考えや気持ちで決めて行うといいでしょう。

火葬を行って遺骨を持ち帰るまでに、後飾り祭壇の準備をしておきます。
後飾り祭壇とは、一度持ち帰った遺骨と位牌、遺影を四十九日法要または納骨の日まで安置する祭壇のことで、後壇、中陰壇(ちゅういんだん)などとも呼ばれます。

一般的には二段または三段の祭壇に白い布をかけて三具足とお供え物を供えますが、ほとんどは葬儀社が準備をしてくれます。
仏壇がある場合は仏壇の前に置き、ない場合は部屋の西か北側に置きます。

2)還骨法要は初七日を兼ねることが多い

火葬後に持ち帰った遺骨と位牌、遺影を後飾り祭壇に安置して還骨法要を行いますが、現在では初七日法要と兼ねて行うことが多いようです。

初七日法要とは?

葬儀後に初めて迎える法要が初七日法要になります。
注意点としては初七日など忌日法要の日数の数え方に特徴があります。

具体例では逝去日が7月1日の場合、一般的に七日後となれば7月1日の七日後は7月8日ですが、初七日は違います。
故人が亡くなった日を一日目と数えるため初七日は7月7日となります。

また、関西では忌日法要の日数の数え方が違い、逝去日の前日から数えて7日目を初七日と数えます。(最近では関西でも関東と同じ数え方をすることが多くなっています。)

法要とは故人の冥福を祈りその霊を慰めるために行います。
仏教では、亡くなってからの四十九日を中陰と言います。
これは故人が亡くなった日から四十九日間は、現世と冥途の間をさまよっていると言われ、残った者は七日ごとに法要を行い、故人の霊が無事極楽浄土へ行けるように祈りを捧げます。

法要も宗派によって考え方が違うようです。

浄土真宗では人が亡くなるとすぐに阿弥陀如来様が救ってくれて、極楽浄土へ行けると信じられている為、初七日法要は故人を思い出し、感謝し、阿弥陀如来様に手を合わせ、信仰を深める法要としています。

初七日法要の執り行い方は、寺院の方を自宅に招くか、寺院に出向いて行います。

僧侶の読経が終わるとお斎(おとき)とよばれる会食が執り行われます。

しかし、実際のところ初七日は、仮通夜・通夜・葬儀などのお葬式が終わって数日後となる事が多いです。
そのため、「改めて親族に集まってもらうのは負担となる」等の理由で家族だけで行われることも増えています。

また、葬儀と同日に初七日法要を行ってしまう場合があり、これを「繰り上げ初七日法要」と呼びます。

「繰り上げ初七日法要」とは?

繰り上げ初七日法要は二つの方法があります。
火葬の前に葬儀の読経に続いて初七日の読経を行う「繰込み初七日法要」と、火葬後に還骨法要と一緒に行う「繰り上げ初七日法要」です。

繰込み初七日法要の注意点
①葬儀会葬者を付き合わせる

本来親族で行う初七日法要に、葬儀会葬者を付き合わせることになる点です。
例えば、一連のお葬式の流れが終わるまで約1時間ほどですが、初七日法要を執り行う事で、出棺が遅れます。

②初七日法要を執り行ってくれるか確認

まだ火葬も済まないご遺体がある間に、寺院が初七日法要を執り行ってくれるか確認が必要です。
この点は葬儀会社に確認してみると良いでしょう。

3)精進料理でもてなす

精進料理でもてなす

繰り上げ初七日法要が終わったら、精進落としの案内をします。
精進落としはもともと四十九日法要のあとのお斎(おとき)のことでしたが、今では繰り上げ初七日法要が済んだあと、僧侶や参列者へ感謝の気持ちを込めてもてなす席として開かれています。

①着席

精進落としの席は、遺族が僧侶や参列者を接待する場ですから、僧侶には最上座に座っていただきます。
そして続いて、会社関係者、友人・知人、親族の順に座り、喪主は入口に近い末席に座りましょう。

遺族は、他の方々に酒をふるまってもてなします。
飲食中は、一人一人の席を回ってお礼の言葉を伝えると丁寧です。

②喪主より挨拶

精進落としの席は、飲み会や宴会ではなく、故人を供養する場です。
あくまで故人を偲ぶ気持ちを忘れないようにしましょう。
喪主は、最初と最後に挨拶をします。

最初の挨拶では、簡潔に出席者に感謝の意を伝えます。
そして、葬儀がとどこおりなく終えられたことを報告しましょう。
その後、献杯して会食に移ります。

③会食

法事など故人を悼んで杯を捧げる時は、乾杯ではなく献杯という言葉を使います。
献杯の発声は、故人と縁や付き合いの深かった人に依頼します。

献杯をする時は、杯を静かに少しだけあげて静かに唱和します。
宗派によっては献杯を行わない場合もあります。

④喪主より挨拶

終了時の挨拶では、再び出席者に対し、故人を見送ってくれたことへの感謝を表し、体を気遣う言葉を添えます。
納骨やその後の法要のスケジュールについても連絡するとよいでしょう。

4)還骨法要の流れ

還骨法要とは、火葬が終わり骨上げをした遺骨を持ち帰って行われる法要で、宗派によって「還骨勤行」、「安位諷経」など呼び方も様々です。
以下に還骨法要の流れを載せます。

還骨法要の流れ

地域や宗派によって多少の違いはありますが、大まかには以下の流れになります。

このページを監修してくださった専門家の方

齊藤学 写真
行政書士齊藤学法務事務所
行政書士 齊藤 学

遺言・相続・成年後見・ペット信託、民事信託を活用した財産管理・承継対策、ビザ(VISA)申請取次という「民事系の業務」と法人設立業務、WEB利用規約等各種契約書関係、記帳代行、許認可申請という「法人業務」を取り扱っております。

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