遺品整理の注意すべきポイント

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遺品整理の注意すべきポイント

お葬式や事務の引き継ぎ、あいさつ周りが終わった後に待っているのが遺品整理です。
故人の遺品が少なければすぐに終わりますが、多い場合には整理に時間がかかることがあります。
この遺品整理の注意すべき点などを紹介します。

1)遺品の分類方法

遺品の分類方法

亡くなった方の葬儀が終わった後、故人に遺品がある時に行うことが遺品整理です。
このうちお金と同じ程度の価値がある遺産については、法律の規定に基づいて遺族が相続することになります。
それ以外の遺品については以下のように様々に分類方法がありますので、それぞれ整理しておきましょう。

形見分け

遺品の分類方法として最初に挙がるのが形見分けです。
形見分けは亡くなった方の遺品を、これまで親交があった知人や身内等に分与する方法です。
この方法には故人が生前に大切にしていたものが近くにあることにより、その故人をいつまでも身近に感じることができ、それがご供養にも繋がるという目的があります。
形見分けというのはテレビドラマや小説等にもよく出てきますので、ご存知の方も多いと思います。

実際の整理では衣類、アクセサリー等の小物類、時計、万年筆等の実用品、さらに釣りや登山等の趣味に関係した遺品等が対象になることが多いです。
また遺品の中でも故人に相続人がおり、対象の遺品が相続財産に値するものである時は、形見分けの対象外になりますので注意しておきましょう。
生前に遺族が形見分けをお願いされる場合もあり、その場合には誰に何を送るのかを事前に決めておくといいでしょう。

買取による処分

遺品の分類方法としては、この買取の方法もあります。
遺品を整理している際に出てきた品物のうち家具や家電製品等、まだリサイクルが可能なものがある時は、そのまま処分する前に専門の買取店から買取ってもらうのもいいでしょう。
買取業者であれば、その場で査定を行ってくれます。

最近はそのような中古品を買取ってくれる業者も数多く存在していますので、処分方法に迷った時は査定をお願いしてみましょう。
普通に粗大ゴミとして処分すると費用がかかってしまい、このように買取に出すことで有効利用できます。
また業者に買取ってもらう方が、遺族としても金銭的に嬉しいのではないかと思います。

遺品を供養する

金銭的な価値のある遺産を除き、故人が生前に大切にしていた物品等の多くは形見分けという形で遺族に分配されるケースが多いです。
しかしその形見分けにも、当然限界が出てきます。
さらに形見分けの対象にならない不要品があったとしても、簡単に捨てられないものもあるでしょう。
故人が毎日使用していた洋服や寝具類、ドール、神棚、仏壇仏具、動画や写真等どれも思い出が多く、簡単には廃棄できないと思います。

この場合は大切な遺品を供養することをおすすめします。
遺品整理のサービスの中には、この「遺品の供養」もありますので確認しておきましょう。
例えば合同供養というサービスもあり、これは遺族から預かった遺品類を他の遺族の遺品と一緒に合同で供養する方法です。
合同供養であれば、サービス費用を安く抑えられるメリットがあります。

粗大ゴミとして廃棄

最後の分類方法は、粗大ゴミとして廃棄する方法です。
形見分けや供養の対象となるような製品ではなく、且つ買取も期待できないような製品は粗大ゴミとして処理します。
なおこれら不用品は廃棄する際は、捨て方には注意してください。
遺品整理で出てきた粗大ゴミの中には、故人の個人情報が含まれている場合があるからです。
またテレビや冷蔵庫、パソコン等は一定の手続きが必要ですので廃棄する前にチェックしておきましょう。

2)遺品整理業者はどんなことをするの?

遺品整理業者はどんなことをする?

遺品整理を専門に行っている業者のサービス内容について紹介します。

遺品整理サービスの料金

遺品整理はそれぞれの業者によって提供サービスが異なりますので、利用料金も異なってきます。
しかしある程度の相場がありますので、初めての方は参考にしてみてはいかがでしょうか。

遺品整理の専門業者に整理を依頼した場合の費用相場

遺品整理を専門業者にお願いする場合は、その利用料金は部屋の広さによって変わります。
間取りと料金相場は以下の通りです。

なおこれらの金額は作業費等を含んだ人件費を始め、車両費、回収運搬費、廃棄物の処分費の概算費用になります。
またゴミ屋敷のメンテナンス等のように、特殊な清掃が必要である場合には料金が増加する可能性もあります。
このように遺品整理業者の料金には幅がありますが、それには理由があります。
同じ広さの部屋でも料金が異なるのは、実際に処分する家財量やその種類によって料金が変わってくるからです。
ですので上記の広さによる利用料金は、あくまでも目安ととらえておきましょう。

例えばワンルームのような狭い部屋での整理であっても、処分するものが多かったり溜め込んでいたりする部屋は、広い部屋と比べて利用料金が割高になってしまうこともあります。
その逆にいくら広い部屋であっても、キレイに整理整頓されていて処分する荷物が少ない場合には、安くなることもあるのです。

さらに実際に処分する品物の中に購入して間もないような新しい家電品等があれば、それらを買取ってくれる業者もいます。
この場合は処分費用から買取額を差し引いてくれますので、費用を安くできます。
なお買取やリサイクルの条件についても、それぞれの業者によって異なります。

遺品整理サービスの流れ

遺品整理サービスの流れは以下のようになります。

専門業者への問い合わせ・相談

専門業者への問い合わせ・相談は、電話やメール等で行います。
なお電話の場合には、多くが通話料無料のフリーダイヤルを用意してくれています。

見積もり

遺品整理のサービスをお願いした後は、スタッフが現地を訪問して現状調査を行います。
その後、概算での見積書を渡してくれます。
なおここでは部屋や状況調査以外にも、依頼者の希望を聞いたり相談に乗ってくれることもあります。

本契約

見積もりに納得したら、後は本契約を結びます。

遺品整理

契約した日時に専門スタッフが現地に出向き、遺品の整理を行います。

以上が、遺品整理サービスの大まかな流れとなります。

3)パソコンの処分に要注意?

遺品整理では様々な製品の整理や処分を行いますが、その中でもパソコンの処分には注意が必要です。
その理由としては、個人情報についてが挙げられます。
生前故人が使用していたパソコンの中には、数多くの個人情報が含まれています。
そのためサービスを依頼する前に、すべての個人情報をチェックしておきましょう。
またパソコン自体の廃棄には別途料金が必要ですので、その分の費用も考慮しておく必要があります。

遺品整理については、何にしても十分に注意する必要があります。
遺品の分類、整理には様々な方法があり、その量が多い時は遺品整理の専門業者に依頼することも検討しましょう。
全国には数多くの専門業者がいますので、比較検討しておくとスムーズにできます。
家族でできることと業者に頼むことに分けておくと、より簡潔に話は進むはずです。

このページを監修してくださった専門家の方

齊藤学 写真
行政書士齊藤学法務事務所
行政書士 齊藤 学

遺言・相続・成年後見・ペット信託、民事信託を活用した財産管理・承継対策、ビザ(VISA)申請取次という「民事系の業務」と法人設立業務、WEB利用規約等各種契約書関係、記帳代行、許認可申請という「法人業務」を取り扱っております。

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