サラリーマンの平均年収の推移について

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平均給与の推移について

サラリーマンの平均年収の推移

サラリーマンの平均年収

民間給与実態統計調査結果を見ると、平成9年をピークにしてサラリーマンの平均年収が15年間で50万円も減少しています。

これは月で換算すると4万2千円弱で、サラリーマンの平均月収を35万として約12%も下がったことになります。

最も平均年収が下がったのが、民主党が政権を取った平成21年で、前年よりも24万円も下がっています。

しかし、この平均年収の最大の要因は平成20年9月に起こったリーマンショックの影響が大きく、民主党政権のせいばかりではないようです。

その後はアベノミクス効果の影響もあって、少しづつ回復しているようにも見えますが、平成25年の平均年収が414万、26年は415万、27年が420万、28年が422万と微増にとどまっているといった結果になっています。

大手企業や輸出企業を中心に業績や雇用が安定してきているのですが、実質的な社員への賃金にはまだ還元できていない気がします。

アベノミクスの経済効果

アベノミクスによる経済効果を実感している人は少ないようですが、半面、金融緩和は投資家の利益をにつながり、デフレ時代にもっとも苦い思いをした失業者に雇用の機会をもたらしたことは否定できません。

その結果が、サラリーマンの平均年収の微増という形で表れているようです。

アベノミクス以前で最も失業者数が多かったのは2011年1月で319万人もいました。

アベノミクスが始まった2012年11月以降、徐々に減り続けていますが最も失業者数が減ったのは2014年5月で、この時の日本の失業者数は233万人に減っています。

結果的に86万人もの失業者が、仕事に就くことができたということでしょう。

また、民主党政権時代だった2012年と第2次安倍政権発足後の2014年を比べると雇用者全体の数は101万人増えています。

アベノミクスの開始以降、円安水準が定着したことで、輸出企業を中心に採算が大幅に好転し、利益が増加しています。

また、景気の波にのって内需型企業の業績も伸びてきています。

規制緩和などの金融政策や財政政策によって、それなりの経済効果があったというアベノミクスですが、サラリーマンの平均給与が少しづつ増えてきている割に実感があまりないのはどうしてでしょうか。

なぜサラリーマンの平均年収の増加率は低いのか

雇用が増えて、企業の業績が上がっているのになぜ社員の賃金の増加率はひくいのでしょうか?
その理由のひとつに、資本を海外企業に向けて投資をしていることが挙げられます。

M&Aや将来性のある分野への投資で、人件費を含めた国内向けの投資はまだ本格的に実施してないというわけです。

人件費イコール社員の給料ですから、企業の業績がアップすれば徐々に株主や人件費に反映して年収も上がってくるのを期待するのは当然です。

政権が自民党の安倍政権に替わって5年ですが、雇用が安定して企業の業績が上がっても国民全体の平均年収が上がらなければ、本当の意味で景気が回復したとは言えないのではないでしょうか。

安倍首相も景気については、消費は緩やかに上がっているが力強さに欠けるとし、賃上げについても「経済界に強く働きかけていく」ということでした。

企業の内部留保の拡大についても「来年の春闘に向けてしっかりと経済界にもその役割を果たしてもらいたい」と訴えています。

このことは企業は儲けているのに、社員へは還元できていないことの表れと言えるでしょう。

実際、全国3万社の企業を調査する財務省の法人企業統計では、2016年度末の内部留保は406兆2348億円と、初めて400兆円を超えて過去最高になっています。

この数字からも分かるように、賃金はようやく上昇の兆しが見えるかもしれませんが、まだまだ儲けが十分に社員に還元できていないから、結果的に内部留保の増加に結び付いていると言えます。

今後の展望

ここ最近の4年間でいうと、平均年収が8万円上がっていますが、将来の展望は見えてこないというのが多くの人の意見ではないでしょうか。

およそ20年前の1997年のピークが467万円ですから、2016年の平均年収422万円との差がまだ45万円あります。

アベノミクスにより、失業者が減って雇用が安定し、企業の業績も上がっているのであれば、今後のサラリーマンの平均年収はもっと上がっていいはずです。

では、その儲けはどこに消えているのでしょうか。

ひとつは企業利益の蓄積である「内部留保」であり、もうひとつは「株主への配当」です。

株主等分配率は2004年度以降、上昇し続けています。

2016年の株主への配当金の総額は20兆円を超え、純利益に占める割合は40%を超えています。

2016年の内部留保が過去最高の406兆円2348億円ですから、企業の利益の大半は内部留保と株主配当金へ流れて、給与への還元は抑えているということです。

今後、サラリーマンの給与を上げるには、内部留保を取り崩すか、株主への配分率を下げるしかないのですが、経済界の抵抗が強いようです。

また、労働者にとって賃金とは別に、将来に対する不安があるようです。

平成31年10月の消費増税や老後の年金問題、増え続ける老後破産や、高齢者の生活保護者の急増などをニュースで見聞きするたびに、老後に不安を感じる人も多いのではないでしょうか。

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