車は都会と田舎、年代や性別によってもその意識が異なります

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車は都会と田舎、年代や性別によってもその意識が異なります

車への意識というのは東京などの都会と田舎、年代や性別によってもその意識が異なります。
今回は生活と車について考えていきます。

1)都市部と地方での車の位置づけ

都市部と地方?
都市部での車の役割

東京都や大阪府その隣県では、1世帯当たりの自家用車の保有台数の1台を切っている状況です。
特に顕著なのは東京都で「車は要らない・不要」と考えている人が増えてきています。

そのため都市部ではもはや「車は生活に絶対に必要なものではない」という位置づけになってきていると言えるでしょう。

何故都会では車は生活に欠かせないものではなくなったのか?
①公共交通機関が網羅的に整備されている

東京都や大阪府の都市部では、電車やバスの路線が網羅的に整備されています。

このため電車やバスを利用することで、ほとんどの目的地へ辿りつくことができます。

駅も多く、自宅から徒歩数分の圏内に最寄り駅があり、電車の本数も多いのが特徴です。

JR山手線の新宿駅では朝の通勤時間帯は3分に1本は電車がホームに到着します。

このように公共交通機関を利用すれば、「車を使わなくても生活に不便が無い」という環境が都会での車の位置づけを決定的にしていると言えます。

②渋滞に巻き込まれる事が多く車の利便性を感じられない

都市部は、周辺の隣県から車が流入することから交通量が多いです。

そのため、渋滞が多く、車でスムーズな移動ができません。
また、道も狭く建物、人口の密度も高いことから、車に利便性を感じられないのです。

③駐車場代が高額である

都市部の月極の駐車場代は、約3万円もかかり、年間で36万円になります。
地方では5千円~からというのが一般的ですが、地価の関係上地方では考えられない維持費がかかります。

また、コインパーキングの料金も高く、安いパーキングはすぐ満車になり見つかりにくいというのも車離れの要因と言えます。

④生活必需品の買い出しに車は不要

都心部では、食料品や消耗品など、その他諸々の生活に必要な物は、車で買い物に出る必要はなく、自宅周辺のコンビニやスーパー、ドラッグストアで買い揃えることができます。

⑤必要なときはレンタカー等を利用する

もし、レジャーや家族イベントで車が必要になっても、必要なときにレンタカーを借りたり、最近ではカーシェアリングを利用するなどした方が、経済的で理にかなっているため車の所有の必要性が薄まっていると言えます。

地方での車の役割

地方では車は移動手段としては必要不可欠という位置づけの人が多いと言えます。

これは都会に比べてインフラが整っていないことや、ライフスタイルの違い、車にかかるコストなどの要因で車の利便性を感じやすい環境が整っていることに起因していると言えます。

①電車などの公共交通機関が整っていない

東京などの都会に比べると、通勤は車を利用するケースが多いのが地方です。

まず、地方では駅や路線の数が都会と比較すると圧倒的に少なく、電車の本数も15分~20分に1本しか来ないです。
また、駅も数がないため駅から遠いところに自宅がある人が大多数を占めるため、駅までいくのにも時間がかかるという状況です。

そして、地方の県庁所在地などでも、車で通勤では渋滞ということはあまりなくスムーズに通勤することができることが多いです。

②駐車場に係るコストが安い

地方では5千円~からと、月極駐車場の料金は都会の6分の1にもなるケースがあります。

民間駐車場も安く利用でき、混雑時を避ければ止められないというケースはほとんどありません。

③日用品の購入やイベントで車は不可欠

地方では特にファミリー層は、食料品、消耗品を郊外のショッピングモールでまとめ買いすることが多いです。
そのため、家族全員で車に乗ってショッピングモールに出向き、たくさんの荷物を積んだりなど、買い物における車の必要性が都会より高いです。

このようなファミリー層のライフスタイルの違いからも、田舎では車のニーズは高いという位置づけになっていると言えます。

また、通常はファミリーイベントなどでも自家用車を使うスタイルが定着しており、レンタカーの利用というのは多いとは言えないのが現状です。

④季節要因

東北や北海道等の雪国では冬季シーズンは雪が降るため季節要因で車が必要不可欠という場合もあります。
冬季シーズンは県庁所在地を外れた田舎であれば、車で郊外へ買い物へ出かけなければ生活必需品を購入できないというケースは現実に存在します。
このような気候的要因でも都会と地方では車のニーズに大きな乖離があると言えます。

2)年代別・乗用車普及率

年代別・乗用車普及率
年代 単身世帯(%) 二人以上世帯(%)
29歳以下 38.0 76.7
30代 53.4 82.6
40代 62.5 86.4
50代 59.8 85.6
60代 52.1 81.4
70代 36.8 69.3

内閣府:2017年 消費動向調査より作成

各年齢層を見てみると「単身世帯」よりも「二人以上世帯」の方が普及率は高いです。

これは、ファミリー層での車の必要性が高いことの現れと言えるでしょう。

ファミリー層では出勤や、子供の送り迎え、ファミリーイベントでの移動など車の需要は単身世帯より高いと言えます。

30代から50代の保有率が高めですが、これはある程度社会人としても年数が経ち仕事のポジションや収入が安定的になるため車の保有能力が高くなる世代と言えます。

このように年齢別では高齢者の次に29歳以下の車普及率が低いため、若者の車離れが進んでいることも表していると推測可能です。
これには様々な要因があると言われていますが、一つは車をステータスだと思う世代ではないということ、そして非正規雇用などで車を購入できるだけの購買力がないといった要因が挙げられます。

3)購入とレンタカーではどちらが安上がり?

車をリースした場合と購入した場合ではどちらがコストを抑えられるのでしょうか。

条件によっても変わってきますが、それぞれを比較してみます。

駐車場保有の家族世帯が自家用車として、普通乗用車を200万円で購入し5年間保有するとします。

ディーラー金利は6%として試算しています。

車両ローン 2,321,170円(元金:200万円 利息:約 32万円)
車検代(5年で2回分) 10万円×2回→20万円
保険料 50万円
自動車税(1400cc) 17万5千円
ガソリン代 20万円
合計 3,396,170円

簡単な試算ですが、一般的な普通乗用者を家族世帯が、5年間所有すると車両費+維持費で約340万円かかる試算となっています。

家族世帯が自家用車として、普通乗用車を5年間レンタルするとします。

一週間の利用頻度は土日のみ週2回の使用頻度で試算します。

車種 トヨタ アクア
レンタル費用 6500円(6時間)
ガソリン代 3000円/月
利用頻度 月8回
合計 3,300,000円

週に2回土日の買い物などで利用することを想定しています。
この試算の結果では、自家用車購入と同程度のコストとなっています。
この場合レンタカーで通勤にも利用すると更に割高になる可能性が高いと言えます。

しかし、レンタカーの場合は利用目的や人数に合わせて車両を変えられるなど自家用車にない魅力もあります。
自家用車と違い、車検や税金、保険料等のランニングコストに悩む必要はなく、お金がかかっていると感じれば利用をやめるだけなので選択の幅は大きいと言えます。

もちろん、軽自動車の利用や、週の頻度を更に減らせばコストを安くすることも可能です。

車の使用で一番重要なのはそれぞれの住む地域や生活環境、利用目的に合わせて、自家用車の購入か、レンタカーを選択することであり、それにより生活が快適に過ごせるというのがベストでしょう。

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