遺族厚生年金はいつまで貰えるの?

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遺族厚生年金はいつまで貰えるの?

いざというときに頼りになるのが遺族厚生年金であり、これは妻だけでなく夫も条件を満たしていると貰うことができます。
遺族厚生年金はいつまで貰えるのか、気になる遺族も多いのではないかと思います。
この遺族厚生年金について、受給要件などについてを紹介します。

妻死亡時に夫が貰う遺族厚生年金

妻死亡時に夫が貰う遺族厚生年金

遺族厚生年金と聞くと、一般的には夫が亡くなった場合は、その遺族である妻や子供が受け取れる年金をイメージする人もいるのではないかと思います。
確かにそのようなイメージもありますが、その逆もまたあるのです。
夫ではなく妻が亡くなった場合には、残された夫に遺族厚生年金が支給されることもあります。
ただ妻側と比べて、夫側に対する遺族年金は厳しいと言われることもありますので、該当する方は事前に支給要件などをしっかりチェックしておきましょう。

遺族厚生年金の受給額

遺族厚生年金を受給する際には、実際にどれくらい貰えるのか気になる人もいると思います。
実際に貰える遺族厚生年金の受給額ですが、遺族基礎年金のように単純ではなく、複雑な計算方法になっているのが特徴です。
遺族厚生年金の計算方法は、「報酬比例の年金額×3/4」という計算式になります。
この場合に短期要件であれば「障害厚生年金×3/4」に相当し、長期要件であれば「老齢厚生年金×3/4」に相当することになるのです。
短期要件というのは、会社員として厚生年金に加入していた期間中に亡くなるケースであり、長期要件は定年後など、既に25年以上の年金加入期間を持つ方が亡くなった場合が該当します。

遺族厚生年金の支給額と報酬比例部分

遺族厚生年金を計算する際に注意しなくてはいけないのが、遺族厚生年金の支給額と報酬比例部分についてです。
報酬比例部分については、「平均標準報酬額×5.481/1000(給付乗率)×被保険者期間の月数」という計算式で算出されますが、これを見てもよく理解できない人が多いのではないかと思います。
この式のポイントは、「厚生年金に加入しているときに貰った給与や賞与額の平均が高い人ほど、貰える年金額も多くなる」点と、「厚生年金への加入期間が長ければ長い人ほど年金額も多くなる」という点です。
遺族厚生年金を受給する際には、以上の点についても確認しておきましょう。
分からないことや疑問点などがある方は、最寄りの年金事務所などに相談することをおすすめします。

遺族厚生年金は妻はいつまで受給できる?

族厚生年金は妻はいつまで受給できる?

遺族厚生年金を貰えるのはありがたいことですが、いつまで受給できるのか不安になっている人もいるかもしれません。
できることならこの先ずっと貰いたいところですが、実際はどうなっているのでしょうか? その前に誰が受給できるのかを知っておきましょう。

遺族厚生年金を貰える遺族の範囲と順位

遺族厚生年金は原則的に、「厚生年金に加入していた人によって生計を維持されていた遺族」が受給することができます。
遺族基礎年金は子供の有無がありますが、遺族厚生年金は、子供のいない妻や夫あるいは父母や祖父母なども受け取ることができるのです。
遺族基礎年金と比べて、支給される対象範囲が広いのが特徴であり、その中でも下記のように優先順位が設けられています。
それぞれ順位、対象者、支給要件の順になっています。

中でも第1位の夫は、妻が亡くなった時点で55歳未満であれば、遺族厚生年金の受給権はありません。
たとえ子供がいたり遺族基礎年金を受給している場合でも、遺族厚生年金の支給対象になるのは夫ではなく、子供になるのです。
55歳以上60歳未満の夫の場合は、子供がいて遺族基礎年金を受給しているときだけ、60歳前であっても遺族厚生年金は支給されます。
夫の受給については妻とは異なり、さらに要件が多いので注意する必要があります。

遺族厚生年金はいつまで貰えるのか?

妻はいつまで遺族厚生年金を受給できるかですが、それぞれの遺族厚生年金の支給期間は以下の通りです。
それぞれ対象者と受給できる期間の順になっています。

以上のようになり、妻の場合は30歳未満の場合と30歳以上で支給要件が変わってきます。
子供や孫については、決められた年齢に到達するまでの支給になりますが、夫や父母、祖父母については60歳から支給がスタートし、その後は支給要件から外れない限りは一生涯遺族厚生年金を受け取ることができるのです。
妻については元々年齢の要件もなかったのですが、まだ十分に働けるような若いときから年金を受給し続ける点が問題視され、今のように30歳未満で子供がいない妻については5年間のみの有期支給になりました。

夫と妻で異なる遺族厚生年金受給条件

遺族厚生年金の場合は夫と妻で受給要件が異なりますので、事前にしっかりチェックしておきましょう。

妻死亡時における遺族厚生年金の年齢要件

妻が亡くなった場合の遺族厚生年金ですが、夫が先に亡くなったケースと特に違うのが、受給する際も年齢要件になることです。
夫が亡くなった場合の妻には特に年齢要件はありませんが、その逆のケースでは夫は55歳以上でなければ、受給権そのものが発生しないのです。
さらにまだ要件はあり、夫の場合は60歳になるまでは遺族厚生年金を受給できません。
妻は年齢に関係なく遺族厚生年金を受給できるのですが、夫の場合は妻が亡くなったときに55歳以上でないと、遺族厚生年金を受給したくても受け取ることができないのです。

妻死亡と遺族基礎年金の受給要件

遺族年金については、遺族厚生年金の他に遺族基礎年金についても注意が必要です。
国民年金の遺族年金には遺族基礎年金があり、この遺族基礎年金についての受給権は夫と妻でそう違いはありません。
ただ要件を満たす子供がいなければ、受給はできないのです。
受給要件をまとめると以下のようになります。

これらの要件を満たす子供がいないと、遺族基礎年金は受給できないので注意が必要です。
受給要件を判定する際に該当する子供がいても、その後は年齢を重ねることで子供が要件を満たさなくなることがあります。
その場合は、遺族基礎年金の支給はストップすることになります。
つまり遺族基礎年金については、子供が18歳か20歳になるまで貰える有期年金なのです。

このページのまとめ

いざというときに頼れるのが遺族厚生年金であり、これは妻が亡くなった際には夫にも支給されます。
また遺族厚生年金は、妻の受給は年齢によって異なりますので注意が必要です。
さらに夫と妻で遺族厚生年金受給条件は異なりますので、こちらもしっかり確認しておきましょう。

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