樹木葬は話題のお葬式

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樹木葬は話題のお葬式

葬儀の形態にも様々なものがありますが、近年注目を集めている葬儀の一つに「樹木葬」と呼ばれるものがあります。
この葬儀が広まってきた背景には、少子高齢化や各自の価値観の多様化など、様々なことが要因に挙げられています。
魅力的な葬儀の形態とも言われることがある樹木葬について、紹介したいと思います。

樹木葬とは

樹木葬とは

最近話題に上ることが多い葬儀の一つが「樹木葬」です。
この葬儀は、テレビや雑誌などで取り上げられることもありますので、一度は目にしたことがある人もいるのではないかと思います。
近年の終活ブームと相まって、樹木葬を選ぶ人も増えてきているようです。
樹木葬と聞くと「自然志向」、「明るい」、「自由」など、様々なことをイメージする方もいるかもしれませんが、詳しい内容や仕組み例えば葬儀にかかる費用や埋葬方法など、詳細までは知らないという方も多いのではないかと思います。
樹木葬には、以下のような特徴があります。

①樹木がシンボルとなったお墓

まず言えるのは、樹木がメインとなったお葬式ということです。
一般的にはお墓には墓石を使用するものですが、樹木葬は墓石ではなく、代わりに樹木を用いるのが大きな特徴と言えるのです。
葬儀が開催される場所によって異なりますが、桜や紅葉を始め、ハナミズキといったシンボルツリーなど、樹木の周辺に遺骨が埋葬されることになります。
一口に樹木葬と言っても様々なものがあり、そのスタイルはバリエーションに富んでいます。
樹木だけの葬儀もあれば、芝生や草花などで彩ったようなものも少なくありません。
様々なスタイルがありますので、その中から納得のいく形を選ぶことになるでしょう。

②継承が必要ない個人の供養方法

樹木葬というのは、基本的に後継ぎを必要としない永代供養の方法です。
自分が亡くなった後に供養してくれる人がいないという方や、夫婦だけのお墓にしたいなど、継承を考えていない供養として使用するのが一般的です。
樹木葬と似たようなものに、永代供養できる納骨堂や合祀墓などもありますが、それらと樹木葬を比較して決める方もいるようです。

③コストを軽減できる

一般的なお墓については、材質などによって値段が高くなることがあります。
お墓の種類にもよりますが、高いものになると100万円や200万円など、費用がかさんでしまうこともあるでしょう。
一方で樹木葬は比較的コンパクトなタイプの葬儀ということもあり、全体的にかかる費用を安く抑えることができます。
遺骨を埋葬するための小さめのスペースがあれば大丈夫ですので、一般的なお墓と比べて費用の負担を軽減することが可能です。

樹木葬の種類

樹木葬には以下のように様々な種類が存在します。

①都市型タイプや公園型タイプ

樹木葬というのは主な樹木の周辺に遺骨を埋葬しますが、都市型タイプや公園型タイプは、一人に1本の樹木で行うものと、1本の樹木がある区画に複数の遺骨を埋葬するものが挙げられます。
中でも一人1本という方法は、当然スペースの問題も出てきますので、対応している墓地や霊園はそう多くないようです。

②ガーデニングタイプ

ガーデニングタイプは、霊園や納骨堂の中に設置されることが多く、キレイな植物などで囲まれた場所に遺骨を埋葬するスタイルのことです。

③里山型

里山型は都市部ではなく、そこから少し離れている場所、山林などの広いところで埋葬するスタイルのことです。
他の2つの方法と比べて、里山タイプは自然に近づいた樹木葬と言ってもいいでしょう。

樹木葬の費用

樹木葬の費用

樹木葬にかかる費用は、その形態によって変わってきます。

合祀型の樹木葬

まずは合祀タイプの樹木葬ですが、こちらは対象となる大きな樹木の下に遺骨を埋葬するタイプです。
都市型タイプや公園型タイプもこちらに分類されることがあり、実際に合祀をする際には最初に粉骨してから埋葬を行うのが一般的です。
合祀型の樹木葬の場合は、お葬式を行うために必要となるスペースが他の方法よりも少なく済む点や、管理を個別にする必要がなく、さらには料金を安く抑えられるといったメリットがあります。
合祀型の樹木葬を行うのにかかる費用は5~20万円程度が相場とされていて、年間にかかる管理費なども必要ないところがほとんどです。
合祀タイプについては、遺骨を埋葬する場所を指定できないことから、お墓参りの際には故人の遺骨と個別に対応することはできません。

集合型の樹木葬

集合型というのは、合祀型と同じように複数人の遺骨を対象となる樹木の下に埋葬するタイプです。
合祀型との違いは他の遺骨と一緒にならない点で、集合タイプは埋葬する部分の地下にある区画を個別に分類して埋葬します。
そのため故人の遺骨が、他の方の遺骨と一緒になることはないのです。
またカロート(納骨室)には、個人や夫婦、家族単位で入るのが一般的です。
集合型は合祀型のように費用は抑えるのは難しいかもしれませんが、必要になるスペースはそこまで大きくないことから、これまでのお墓や個別タイプの樹木葬よりも、安く抑えられる可能性があります。
集合型の樹木葬で必要な費用の相場は、一つあたり15~60万円程度と言われており、これに管理費が年間で8千~2万円程度かかることもあります。

個別型の樹木葬

個別型は、一つの樹木をそれぞれ個別に利用するものになり、その下部に遺骨を埋葬するものです。
合祀型や集合型と比べて大きく違うのは、個人や夫婦、家族など世帯毎に個別に区画があることです。
各自のお墓に樹木を植えることができるのが特徴で、それぞれ好きな樹木を選択できるところもあるようです。
個別型の樹木葬については、これまでのお墓と同じように普通にお墓参りできるのがメリットと言えます。
こちらはシンボルになる木以外に、草花なども植えることできるのが嬉しい点ではないかと思います。
個別対応方式の樹木葬は、個別に区画を確保する必要がありますので、利用料金は合祀型や集合型よりも、やや高くなることが多いです。
個別型の樹木葬にかかる費用ですが、一人あたり20~80万円程度、加えて管理費として1年間に8千~2万円程度が目安になります。
集合型や個別型の樹木葬であっても、33回忌や50回忌などの区切りを設けるなど、一定期間が経過した後に合祀されるのが一般的です。

樹木葬はおすすめなのか

新しい葬儀の形態として注目を集めている樹木葬ですが、最近は利用する人が増えているようです。
確かに魅力的なお葬式だとは思いますが、以下のようにデメリットもありますので注意は必要です。

親族とトラブルになることがある

樹木葬を行う際には、親族などから反対されることがあります。
樹木葬に良い印象を持たない親族もいますので、如何に理解が得られるかがポイントと言えます。
特に家族が多い方は、樹木葬のメリットなどを話して理解を求めておく必要があるでしょう。

手入れが面倒な場合がある

樹木葬は、基本的にお墓の手入れが大変面倒なことが挙げられます。
特に公園タイプの樹木葬では、一つの樹木を中心にして周辺に自然の草花などを植えることが多い傾向にあります。
合祀型のお墓は管理する施設が手入れをしますが、個別型の場合は各自が草刈りなどの作業を行う必要があるのです。

このページのまとめ

樹木葬というのは、シンボルとなる樹木を中心に、故人の遺骨を埋葬する新しいタイプの葬儀です。
樹木葬にかかる費用は形態によって異なりますので、事前に確認をしておくと良いでしょう。
また樹木葬にはデメリットもありますので、総合的に判断することが大切です。

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