犬や猫のペット葬儀に戒名をつけることはできるの?

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犬や猫のペット葬儀に戒名をつけることはできるの?

日本の仏教では、故人が亡くなった後に戒名をつけますが、これは日本だけの慣習なのでしょうか?
戒名が持つ役割を知らない人も少なくはないですが、そこで得られるメリットやデメリットなどは存在するのでしょうか。
菩提寺の僧侶に戒名をお願いする前に、気になる点を確認しておきましょう。

戒名は日本だけのもの?

戒名は日本だけのもの?

大切な人が亡くなった際に、お付き合いのある菩提寺の住職などにお願いしてつけてもらうのが戒名です。
戒名は仏壇などに備える位牌やお墓などでお馴染みですので、一般常識として知られているものと言えるでしょう。
日本では古来より戒名をつけて故人を祀ることが多いですが、そのような風習は日本だけで行われているものなのでしょうか?
結論から言えば、現時点では戒名は日本だけで行われているものになり、いわば日本の文化と言っても良いでしょう。
戒名というのは仏壇と同じように、日本の仏教が発明したものです。
仏教が国教であるタイを始め、カンボジアや国民の多くが仏教徒であるスリランカでも、そのような慣習は行われていないのです。

戒名自体、元々は一般の人が仏門に入る際、つまりは出家して寺院や山中で修行をするときに肉食や飲酒などを断ち切るような、戒律を守る僧侶になる人たちに与えられる名前のことです。
そのときは師匠になるべき先輩僧侶から仏門専用の称号を与えられることから、心機一転修行に励むことができるようになります。
それが明治の頃になると、神仏分離令や廃仏毀釈などの影響もあり、神道が国家宗教になりました。
すると仏教の重要性は薄くなっていき、太政官布告によって僧侶の戒律なども弱くなっていったのです。
ただそれとは裏腹に戒名自体は今も生き続けていて、人が亡くなってから仏弟子になったという意味合いから戒名を与え、その料金として戒名料をいただくことになっています。

実際の戒名料はそれぞれの宗教や宗派などによって異なり、安いところもあれば高いところもあります。
具体的には、下は5万円から上は100万円以上と、格式が高くなればなるほど戒名料も比例して高くなる傾向がありますので、菩提寺の僧侶に戒名の依頼をするときは注意しておく必要があるでしょう。
菩提寺の僧侶によっては、いくつか数種類の戒名を用意しており、その場合は戒名料金だけでなく、法事や寄付の内容によってもランクづけして価格を反映させる場合があるようです。
戒名は日本独特の慣習ですので仕方ないのかもしれませんが、特に戒名料については色々とトラブルに発展することもありますので気をつけましょう。

神道の戒名

神道と言えば日本古来の民族宗教でもありますが、こちらでは戒名はどうなるのでしょうか? 神道は、仏教やキリスト教のようにある特定の個人によって開かれたものでなく、どちらかと言えば自然発生的に成立したと言った方がいいでしょう。
八百万の神などたくさんの神様を信仰する、多神教であるのが神道の大きな特徴と言えます。
神道の宗教的施設は私たちの身近な存在でもある神社になり、ここの祭司が神職や神主、巫女などになります。
神道は日本古来の宗教になりますが、気になる点が戒名ではないかと思います。
神道の戒名は「諡(おくりな)」と呼ばれています。
諡というのは、中国といったアジア圏において歴代の政治家や帝王などが亡くなったとき、その生前の功績によってつけられる尊号を言います。

現在の天皇陛下は、生前は今上天皇というのが正式な名前になりますが、亡くなった後に明治天皇や昭和天皇という諡が付されるのが一般的です。
諡は高貴な人たちが亡くなった際につけられるものでしたが、どうして神道の戒名とされているのでしょうか? それは神道では、人は皆神の子という教えがあるからです。
この世で生きている間は普通の肉体ですが、亡くなった後は神々の世界に戻るというのが神道の考えになっているのです。
つまり神道では亡くなった人は神様になりますので、仏教で言えば戒名の代わりに諡が付されるということになります。

戒名の役割

戒名の役割

戒名というのは、仏教を学ぶために出家して、もしくは在家信者が戒を守るために与えられる名前です。
ちなみに浄土真宗では法名、日蓮宗は法号と呼ばれており、故人が戒律をきちんと守れるようにする役割を担っています。
戒名自体、元々は生前に与えられるものでしたが、一般庶民がお葬式をすることが増えてきたことから、今のように人が亡くなった後、仏の世界に行くために付与されることが多くなりました。
菩提寺の僧侶が戒名をつけ、故人を仏の弟子にした後にお通夜式やお葬式を行うことになります。
もちろん俗名のままお通夜式やお葬式もできますので、その場合はお寺の僧侶に相談するといいでしょう。

戒名のメリット・デメリット

戒名には様々な役割があり、人が亡くなった後に付与されることがほとんどです。
戒名自体は生前につけることも可能ですが、その場合にはいくつかメリットがあります。
生きているうちに戒名をつけるメリットとしては、まず自分が納得した名前をつけられることです。
これは死後に戒名をつける際のデメリットにもなります。
死後に戒名をつけられるときは家族や親戚などの遺族がつけることになりますが、その場合は故人はどのような名前なのかを確認する術はなくなります。

一方で生前であれば様々な名前を見ることができますので、自分の納得できる名前にすることも可能なのです。
他にも亡くなった後につけるよりも、戒名料金が安いことが多い点も挙げられます。
実際に戒名をつけてくれるのは菩提寺の僧侶になり、生前戒名であればそのお坊さんとの相談も可能です。
そのため自分の名前には是非この文字を使いたいなど、希望を伝えることができます。
もちろんすべての希望が通るとは限りませんが、それでも料金などの相談ができますので、より安くしてもらえる可能性があります。
戒名については、自分で考えることを主眼にした戒名講座など開催しているお寺もありますので、そのような講座に参加することもできるようになります。
生前戒名であれば自分で名前を考え、それを菩提寺の住職に相談できるのが大きなメリットと言えるでしょう。

例えば先祖代々のお墓を持っていない人は、生前に戒名をつけるメリットは大きいと言えます。
新しく作るお墓に、自分が決めた名前を刻むことができるからです。
その他にも、伴侶と一緒のお墓に入りたくない人にも重宝されます。
亡くなった後に戒名をつけることにもメリットがあり、具体的には菩提寺にあるお墓に安心して入ることができる点が挙げられます。
既に菩提寺にお墓がある場合には、戒名しなければ埋葬できないお寺もありますので注意しておきましょう。

次にデメリットを紹介していきます。
戒名をつけるデメリットの中でも大きいのが、やはり料金ではないかと思います。
お寺のお坊さんから名前をつけてもらえるときに、必要となるのが戒名料です。
実際の料金はそれぞれの宗教や宗派によって異なりますが、それでもある程度の料金を支払う必要があります。
戒名料については色々とトラブルも起こっていますので、これから予定している方は十分に注意しておきたいものです。
かかる料金については、事前にきちんと確認しておくと良いでしょう。

日本では人が亡くなった後に戒名を授与されるのが一般的ですが、これは日本だけの慣習でもあります。
戒名には仏門に行くための必要な戒律を守らせるなど、とても大切な役割を持っています。
また戒名のメリットだけでなくデメリットも確認しておくと、つける際の参考になるでしょう。

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