斎場と式場の違いやお葬式の流れ

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斎場と式場の違いやお葬式の流れ

お葬式を行う場所というと斎場と式場がありますが、これらの施設はどのような違いがあるのでしょうか? またこのときに行われる遺体の安置や、お葬式の流れなどはどのような形になるのでしょう。
斎場と式場の違いや、斎場葬式の流れなどについてを紹介していきます。

斎場と式場の違い

斎場と式場の違い

お葬式というと斎場や葬儀場などの式場をイメージする人もいると思いますが、これらにどのような違いがあるのかご存知の方は少ないかもしれません。
分かりやすいように斎場を中心に、他の施設と比べてみましょう。

斎場とはどのような施設か?

お葬式のときにお世話になる施設としては、火葬場や葬儀場が代表的です。
このうち火葬場は遺体を火葬するところであり、葬儀場は葬儀や告別式を行う場所になります。
それでは斎場とは、どのようなことを行っているのでしょうか? 斎場というのは元々は神道の用語であり、神道の儀式や祭祀などを行うときに使用する場所でした。
例えば世界文化遺産である沖ノ島や下鴨神社の糺の森など、神への祈りを捧げるときに行う祭祀をするときに使用します。

かつての祭祀は、そのときの都合などによって場所を選択していたこともあり、斎場は固定的な場所ではなかったようです。
それが後世になると次第に固定した場所で行われるようになり、そこに社を建てることも増えてきました。
つまりは斎場というのは、元々は祭祀を行うところだったのです。

斎場と火葬場の違い

斎場や火葬場という言葉を聞くと、同じようなイメージを抱く人も決して少なくはないと思います。
これら2つはよく混同されることが多いのですが、そう思われるようになったのは昭和の時代に入ってからとされています。
例えば明治時代には伝染病防止などのために、人が亡くなった後に火葬を行うことが法律で規定されました。
その火葬を行う場所が火葬場だったのです。

ところが昭和の時代に入ると火葬場の処理能力が向上しました。
さらに全国的にお葬式ができる施設を保有する火葬場が、次々と作られるようになっていきます。
そのような新しい火葬場が次第に斎場や葬斎場、斎苑と呼ばれるようになりました。
昭和になると、火葬場の他に火葬場とお葬式ができる施設を備えたところを斎場と呼ばれるようになり、そこから混同する人が増えてきたようです。

斎場と式場葬儀場の違い

明治時代は火葬については火葬場で行い、お葬式は自宅で行うのが一般的でした。
しかし時代の推移により、広い会場などの専門機関でお葬式が行われるようになっていきます。
そのため葬儀を専門に行うような葬儀場が全国に誕生した、というわけです。
他にもホテルや旅館といった広いスペースを保有するところも、冠婚葬祭のサービスを提供するようになってきました。
一般的な式場は、火葬する設備や施設を持たないところがほとんどです。

民間の斎場と公営の斎場

ちなみに斎場には、民間と公営の式場が存在します。
斎場や葬儀場を運営しているところは民間企業だけでなく、自治体や寺院、互助会など様々です。
斎場や葬儀場は民間の葬儀会社が運営しているようなイメージがありますが、自治体が運営・管理を行っている公営の葬儀場なども少なくありません。
また大手の葬儀会社の中には葬儀場を保有していないところもあり、その分葬儀費用も安くなっています。

遺体安置は自宅か斎場かどっち?

自宅か斎場?

お葬式を行う前に遺体を安置しますが、そのときに問題になるのが安置する場所ではないでしょうか。
これはケースによって異なりますが、自宅にスペースがあれば自宅に安置し、その余裕がなければ斎場ですることになります。
ただ斎場に安置する際は、そこに遺体安置の設備がある場合に限られます。
それぞれの斎場によって異なりますので、自宅にスペースがないときのために事前に確認しておきましょう。
その件については葬儀会社のスタッフも手続きしてくれますので、他の手続きと一緒に遺体安置についても相談しておくと良いでしょう。

斎場葬式の流れ

斎場でのお葬式は、式場で行われるお葬式とそう大きな違いはありません。
そこで一般的なお葬式の流れを紹介します。
まずは亡くなってからお通夜が始まるまでです。

家族が亡くなってから通夜が始まるまでの流れ
①逝去

家族が医療機関で亡くなったときは、その施設が提携している専門業者にエンゼルケアなどの死後処置をしてもらいます。
それと並行して家族や親族は葬儀会社に連絡して、亡くなった医療機関や自宅の住所などを伝えます。
このときに担当した医師から、死亡診断書を発行してもらいます。

②お迎えや安置

法律の規定によって、人が亡くなった後24時間は火葬することができません。
そのため寝台車などの専用車で遺体を搬送して、自宅や葬儀会社で安置をします。
自宅での安置が難しい場合には、葬儀会社の専用施設で安置してもらえますので相談しましょう。

③お葬式の打合せなど

葬儀会社に連絡した後は、喪主や世話役などが葬儀会社の担当スタッフと打ち合わせを行います。
このときは担当スタッフに死亡診断書を渡し、死亡届や火葬許可証などの手続きをお願いしましょう。
これらの手続きは自分でも行えますが、連絡などでバタバタして忙しいと思いますので、専門業者に依頼した方が良いでしょう。

④納棺

納棺を行う際は、その前に遺体をキレイにして死装束を着せます。
このとき生前に故人が好きだったものなども、一緒にお棺に入れることがあります。

葬儀や告別式の流れ

次に、お葬式や告別式についての流れです。

① 受付

お葬式によっても変わってきますが、葬儀が始まる15~20分前には指定の席に着席して用意しましょう。

② 開式

依頼した僧侶が会場に入場したら、次は司会者の案内によって葬儀を開式します。

③ 読経、弔辞・弔電の奉読など

僧侶による読経が行われ、その後は弔辞や弔電の紹介を行います。
なおお通夜の場合はすぐに焼香を行いますが、お葬式ではお焼香の前に弔辞や弔電の紹介を行うのが一般的です。

④ お焼香

僧侶の焼香が終わるとお通夜のときと同じように、喪主や遺族、一般の参列者の順番で行います。

⑤ 閉式、出棺

お焼香が終わったら僧侶が退場しますので、合掌してお見送りをしましょう。
僧侶が退場したら司会者が閉式の宣言をして、出棺の準備に入ります。
ここでは一般の参列者は式場の外に出て、出棺のお見送りをするために待機しておきます。

⑥ 火葬

出棺が終わると火葬場に行き、納めの式をした後に火葬を行います。
納めの式というのは、火葬炉前で行う故人との最期のお別れの儀式になります。
火葬場に僧侶が同行しているときは読経をしてもらい、並行してお焼香も行います。
火葬は1~2時間程度かかりますので、その間は遺族や同行者は控室で待機します。
なおここでは親族一同が集まっていますので、そのときに次回の法要の日程などの打ち合わせをしておくと良いでしょう。

⑦ 骨上げ

火葬が終わると、遺骨を骨壺に納める骨上げを行います。

以上が一般的なお葬式の流れになりますので、葬儀をする際の参考にしましょう。

お葬式を執り行うときは、式場の他に斎場で行うケースもありますが、両者にそう大きな違いはありません。
また斎場葬式の流れについても同様であり、お通夜の後にお葬式が行われます。
そして遺体を安置する場所は自宅が一般的ですが、自宅に安置するスペースがないときは斎場に任せることもあります。

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