年末調整の流れを4ステップで詳しく解説!

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年末調整の流れを4ステップで詳しく解説!

年末調整!?

年末調整とは

毎年、年末が近づくと聞くことになる「年末調整」という言葉。会社員の方は、会社の給与計算担当者から毎年年末になると年末調整に関する用紙が配布され、「今年もそんな時期か」と実感する方も多いと思います。

また、会社の給与担当者にとっては年末調整といえば1年に1度の大仕事であり、とても忙しい時期となります。

そもそも年末調整とはどのようなもので、なぜ必要なのでしょうか。会社員の方にとっては毎年何となく会社が行ってくれている作業ですが、改めて知っておくと申告漏れもなく、良いかと思います。

年末調整とは、その名の通り「年末」で「(所得税を)調整する」という意味です。

そもそも毎月の給与から引かれている所得税は、配偶者や子供などその人が扶養している家族の人数や、その人が毎月受け取っている給与額やボーナスの額などを考慮した上で、「この人がこの収入だったら納めるべきおおよその所得税額」が課税され、引かれています。

ですので、年末になった段階で当初より扶養家族の人数が減っていたり、逆に扶養家族が増えていたりすると、納めるべき所得税の金額が変更となり、過不足が生じます。

そのような所得税の過不足を最終的に精算し、正しい所得税額を算出する作業が年末調整となります。 年末調整を会社が行ってくれることによって、社員は自分で確定申告をしなくてもよいのです。

年末調整の流れ

実際に年末調整計算を行う際の手順をみていきます。

年末調整で必要な書類には

という書類があり、これを会社の給与計算担当者に提出することとなります。

長い名称でややこしいのですが、簡単にいますと「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」は、扶養している家族の状況を書く書類です。「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」は、その年に支払いをした生命保険や国民年金などの金額を書く書類となります。「給与所得者の(特定増改築)住宅借入金等特別控除申告書」は住宅を購入し、ローンの支払いがある人が対象です。この3種類の書類に書いてある情報を元に、所得税年税額を計算していくのです。

年末調整の対象となる人とは

会社に勤務している人全員が年末調整の対象となるわけではありません。
「年間の給与収入が2千万円を超える人」は年末調整の対象とはなりませんので自分で確定申告が必要になります。
また社員の中には、他の会社でメインに働いているのでこちらの会社では副業程度だよ、という人もいるかもしれません。その場合はそもそもメインで勤務している会社のほうで年末調整をしてもらうことになり、メインで働いている会社にのみ、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出します。
そのような2つ以上の会社で掛け持ちで働いている人などは、別途確定申告が必要です。

1.「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の記入

「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」は、そもそも、その年の分をその年の年初に提出することになっています。ですので、1年のうちに奥様が会社をやめて自分の扶養に入った、新しく両親を扶養することになった、子供が生まれたなど状況に変化があった場合は忘れずに記載して提出しましょう。(ただし、扶養に入れる人の収入には制限があります。)

2.「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」の記入

こちらの書類は、生命保険や地震保険などに加入している場合、その年に支払いをした金額を記載する用紙になります。

生命保険会社から「保険料控除証明書」というものが発行されますので、そこに記載されている保険の種類、金額を用紙に記入しましょう。

「保険料控除証明書」を紛失してしまった!という場合は、証明書がないと年末調整の計算に含めてもらえませんので、至急証明書を再発行してもらうよう、保険会社に依頼をしましょう。

3.「給与所得者の(特定増改築)住宅借入金等特別控除申告書」の記入

こちらの書類は、住宅を購入してローンを払っている人のみ、提出する書類です。
住宅を購入した初年度は、自分で確定申告をしなければなりませんが、確定申告をしたあと税務署から送られてくる用紙が「給与所得者の(特定増改築)住宅借入金等特別控除申告書」となります。2年目以降は税務署から送られてきたこの用紙と、ローンを組んだ銀行が発行する「年末残高証明書」を一緒に会社に提出しましょう。

給与所得者の(特定増改築)住宅借入金等特別控除申告書(住宅ローン控除)については、会社から配布される用紙ではないので、うっかり提出し忘れてしまいそうになる人もいるかもしれません。

ですが、年末調整において住宅ローン控除による控除額は大変大きなものになりますので毎年忘れずに提出をしましょう。

4.年末調整書類を会社に提出

以上の書類の記入ができたら、会社の給与担当者に提出をしましょう。

年末調整が完了したら、あなたの1年間の給与額の証明書ともいうべき「源泉徴収票」を発行してもらえます。

以上が年末調整の流れとなります。

よく年末調整で払った税金がもどってくる、と言われますが、必ずしも皆、税金が戻ってくるわけではありません。その年の給与額や扶養の状況によっては、逆に追加で税金を徴収されてしまう場合もあります。

ですが、扶養家族がいたり、生命保険や住宅ローンを支払っている人については、支払った所得税がいくらか返ってくるケースが多いです。

年末調整について知り、以上のことを正しく書いて漏れがないように申告しましょう。

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