初七日法要は年末年始でもできる?

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初七日法要は年末年始でもできる?

お葬式の当日または故人が亡くなってから7日目には、初七日法要が行われることが一般的です。
しかし、その日が年末年始などの忙しい時期と重なった場合には、どのように対処をすればいいのでしょうか?
初七日法要を行う時期や、逮夜法要などについてを紹介します。

初七日法要と年末年始

初七日法要と年末年始

故人が亡くなってから7日目、またはお葬式の当日にまとめて初七日法要を行うことが一般的と言われますが、実際に開催するべき時期に悩む人も決して少なくはありません。
菩提寺の僧侶や参列していただく方が都合の良い日に開催することがベストですが、誰もが都合の良い日に開催するのは困難と言えます。
誰かの都合の良い日であっても、他の方にとっては予定が合わないことも、あり得る話ではないでしょうか。
特に年末年始などの忙しい時期に初七日法要が重なってしまった場合は、尚更ではないかと思います。
年末や正月などに法事を行うことの良し悪しについては、人それぞれ意見を持っているかもしれません。
正月に法事を行うことに問題があるのかと言えば、実際には何も差し支えがありません。
しかし、以下のような理由で回避されることが多い傾向にあります。

正月の法要を回避する理由

初七日法要を正月に行わない理由として、まずは「慶事のイメージ」が挙げられます。
正月という言葉を聞くと、「めでたい」や「明るい」などのイメージを持つ方が多いと思います。
上京している方は田舎の実家に帰り、家族や親戚が集まってお酒や美味しいご飯などで団らんを楽しむこともあるでしょう。
一方で法事については「縁起が悪い」、「悲しい」などの暗いイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。
暗いイメージのために、年末年始や正月の法事を避けることが多いのです。
また「正月ぐらいのんびり過ごしたい」という考え方も、理由に挙げられます。
正月はできるだけ家でのんびりと過ごしたいと考える方は少なくないので、結果的に慌ただしい法事を避けることに繋がるのです。

そうした傾向を考慮してか利用する側も忙しいだろうと考えて、年末年始や正月の時期の法要を調整しているお寺もあるようです。
そもそも近年は少子高齢化や核家族化などの影響もあり、実家の周辺に親戚一同が生活していること自体が少なくなってきています。
そのような事情もあるため、正月にわざわざ遠い実家まで帰るより、今住んでいる家やその周辺でのんびりと過ごしたいと考えるのが自然なことなのかもしれません。
また正月は、料亭や仕出し店などのお店が休みになることも理由の一つです。
年末年始でも営業しているお店はありますが、最近の働き方改革などの影響もあり、年末年始や正月に休むお店も増えてきています。
お店が休みの場合は、正月に初七日法要を実施した際には、料理などを自分で用意しなくてはならないので大変な労力が必要です。
基本的に年末年始や正月はお店が休業することが多いので、初七日法要を避ける傾向があるのは必然と言えるでしょう。

正月に行う法事

年末年始や正月に行う法事には、良いイメージがないように感じますが、実際に良くないことなのでしょうか。
特に初七日法要のことを詳しく知ると、正月の法事は敬遠されていないことが分かります。
例えば日本でも有数な仏教宗派である浄土真宗の場合では、法事を故人の命日前に行っても問題なく、各人の都合が合うならばいつでも差し支えないとしています。
他の宗派を見ても、正月に初七日法要などの法事を行うことについては、それ自体を特に問題視していません。

どの宗派でも基本的には菩提寺の僧侶の都合さえよければ、例え正月であっても故人の命日に合わせて法事を行うことは可能です。
しかし神道の場合では、注意する必要があります。
初詣のために神社が多くの参拝客で賑わい、神職は非常に多忙な時期だからです。
そのため正月の時期の神事(仏教での法事)は、避けた方が無難と言えます。

葬儀と初七日をまとめて行う葬儀が増えている?

まとめて行う

以前はお葬式が終わった後、別日に初七日法要を行うことが一般的でしたが、最近はライフスタイルの変化などのために初七日法要をお葬式の当日に済ませるなど、まとめて行うケースが増えています。
このように初七日法要の日を早めることを、「繰り上げ初七日」や「繰り込み初七日」と呼んでいます。
繰り上げ初七日は火葬が終わった後に法要を行い、繰り込み初七日は火葬する前に法要を行います。
どちらも葬儀の当日に初七日の法要を行うのですが、繰り込み初七日では火葬の前に初七日法要を済ませます。
繰り込み初七日には、火葬が終わった後の時間を利用した精進落しや、その場で四十九日法要までに行うべき予定調整をできるなどのメリットがあります。
そのようなこともあり、初七日法要を繰り上げて行う際には、メリットの多い繰り込み初七日を選ぶ人が多いとされています。

北海道では、昔から繰上げ法要が行われています。
これには北海道の生活文化とも関係しており、元々北海道は開拓地でもあったことから、相互扶助の意識が根強く残っています。
開拓するために忙しい日が多いので、7日毎の法要のために全員が集まることは困難を極めていたからです。
お葬式を行う主体が町内会であることが多く、さらに訃報を新聞に掲載し、香典に領収書がつくことなど他の地域のお葬式とは異なっています。
当然ながら法要にも大きな違いが見られ、北海道では繰り上げ法要が行われるのが一般的です。

その際には、初七日法要はもちろん四十九日法要も一緒に済ませてしまうことがあります。
繰り上げ法要は、現代人のライフスタイルに合わせて変化してきていますが、こと北海道に関しては昔から繰り上げ法要が慣習として根付いていた、ということになります。
多忙な方にとっては、繰り上げ法要はとても合理的な方法と言えます。
大切なのは法要を行う回数ではなく、如何に気持ちを込めてできるかにあります。

逮夜法要は毎週しないといけない?

逮夜というのは、命日や七日毎に来る忌み日の前の夜のことであり、故人が亡くなった日の前夜を指します。
具体的には四十九日や一周忌法要などの供養を行う日の前日、つまり命日の前夜に法要を行うことになります。
逮夜法要では、当日に参列した方々に飲食の席を設けてもてなすのが一般的です。
亡くなった方は、命日から七日毎に閻魔大王から裁きを受けるとされており、四十九日目には次の生まれ変わる先が決まると言われています。

逮夜の現実

逮夜は、故人があの世で成仏できるように法要を行うのが一般的です。
七日毎にお寺の僧侶を招いて法要を行いますが、初七日の後は五七日、七七日というように法要を行うことが多いと言われています。
七七日目が四十九日であり、この法要によって忌が明けることになります。
以前は毎週法要を行うこともあったようですが、現在では初七日法要や四十九日法要だけで済ませるところが増えています。
日付については、各人の都合によって前倒しにしても構いません。
都合がつかないときは日付を早めるのが通常で、遅らせることはしません。

初七日法要は、年末年始や正月などの忙しい時期を避けて行う傾向があります。
最近では、葬儀と初七日をまとめて行うところも増えており、そのことが遺族側の負担を軽減することに繋がっていると言えるでしょう。
逮夜法要は毎週行う必要はありませんし、初七日と四十九日法要のみで済ませるのが一般的です。

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