介護保険についての仕組みやサービスについて紹介

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介護保険についての仕組みやサービスについて紹介

現在の日本には、介護保険制度という仕組みがあることをご存知でしょうか。
介護保険は自分の老後、そして家族を介護する際に、サポートをしてくれるという制度のことです。
自分の家族はまだ介護不要なので大丈夫と思っていても、何時如何なるときに要介護者となるかも分かりません。
そのため介護保険についての仕組みやサービスについて、どのようなものがあるのかを紹介します。

1)介護保険の仕組み

介護保険?

介護保険制度は40歳以上の国民全員が納めた保険料と、国や地方自治体の公費を介護の費用にあてるという仕組みになっています。
これにより利用者は、介護サービスの負担額を全体の1割程度に抑えることが可能です。
そして要介護のレベルによって、様々なサービスが受けられるのが特徴です。

保険料の支払い方法

保険料の支払い方法は第1号被保険者の場合、市区町村から納付通知書が届き保険料を納めます。
そして保険料は住んでいる市区町村、所得によっても異なり、年金から天引きされる形で支払います。
具体的な金額については、各市区町村の公式サイトを確認することができます。
次に第2号被保険者ですが、厚生労働省が一人あたりの介護保険料の負担率を設定します。
これに基づいて計算された保険料額を、健康保険組合や共済組合などの医療保険者に知らせます。
そして第2号被保険者から医療保険料と一緒に介護保険料を徴収する、という仕組みです。

2)介護認定の申請の仕方

介護認定を受けるためには、申請書が必要です。
理解してしまえば簡単ですが、基本を理解していないといざというときのために困ります。
そのため介護サービスの申請の流れや、どのようなサービスがあるのかを説明します。

介護サービスの申請の流れ

介護保険サービスを利用するためには、要介護認定の申請が必要となります。
簡単に言えば自分が住んでいる市区町村の役場窓口で、要介護認定の申請をするだけです。
また介護サービスを受けるためには、主治医による心身の状態がどの程度のものかをまとめた意見書が必要となります。
そして必要書類が揃ったところで認定調査結果や主治医意見書に基づき、コンピュータによる一次判定を行います。
続けて主治医意見書に基づく介護認定審査会による二次判定を行い、やっと市区町村が要介護度を決定するのです。

介護保険とは

そもそも介護保険とは、要介護者を個人や家族だけでなく社会全体で支えていく制度のことです。
日本に住んでいる40歳以上の人は、必ず加入しなければならない公的な保険なのです。
保険料は住んでいる市区町村により異なり、65歳以上では基本的に年金から支払われます。
また40歳以上65歳未満までは、そのときに加入している医療保険の保険料と一括して納付となります。
もしこれを利用した場合、介護サービスの費用は利用者が1~2割を負担し、残りの費用は介護保険料でまかなうものとなります。

介護保険制度の基本理念

介護保険制度は要介護者が適切なサービスを受けられるようにするため、社会全体で支えていくことが目的の制度になります。
現在の日本は少子高齢化や核家族化に伴い、被介護者を家族だけで支えるのは難しくなっています。
そのため被介護者の自立を支援したり、介護する家族の負担を軽減できるようにし、要介護者、被介護者の双方が安心して生活を送れるようにしています。
また全ての高齢者が人間としての尊厳を保ち自立した生活を送れるように、地域社会で支え合いながら介護サービスの充実を目指すのが介護保険制度の基本理念です。

介護保険制度の対象者

介護保険は、40歳から全ての人が加入することになります。
年齢によって区分が分かれ、65歳以上は第1号被保険者、40~64歳までは第2号被保険者となります。
また39歳以下の人が要介護状態になったとしても、介護保険は利用ができません。
第1号被保険者は、介護が必要であると認定されるとレベルによって様々な介護給付を受けることができます。
そして第2号被保険者の場合は、末期がんなどの全部で16種類の特定疾病のいずれかに該当し、要介護認定を受けた人のみ介護給付を受けることができます。

3)どんな介護サービスがある?

どんな介護サービスがある?

介護保険で受けられるサービスは、居宅サービス、施設サービス、地域密着型サービスの3種類があります。
それぞれサービスには特徴がありますので、自分の生活環境に合うサービスを選択することが重要です。

居宅サービス

居宅サービスは、介護福祉士や訪問看護員が利用者の自宅を訪問するサービスのことです。
主に自宅にいながら受けられるサービスのことを指し、日常生活の介助を行う訪問介護が一般的です。
また利用者がデイサービスセンターなどを訪れて介護サービスを受ける、通所介護などもあります。
主な作業として、入浴、排泄、食事など被介護者の体に直接触れる介護がメインです。
他にも看護師や保健師などが医療行為を行う訪問看護、短期間施設に入居して介護を受けるショートステイもあります。
更に特定施設への入居、福祉用具のレンタルサービスなども居宅サービスに含まれます。
そしてこれらのサービスで注意したいことは、特定施設に入居してサービスを受けている場合でも、施設サービスではなく居宅サービスとされている点です。
その理由としては、老人ホームは入居者が自分の家として生活するための施設だから、ということが挙げられます。

施設サービス

介護保険法によると、施設サービスと認められているのは、介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、介護療養型医療施設の3つです。
介護老人保健施設は病状がある程度安定していて、入院治療が必要ない利用者のための施設です。
医師や理学療法士の下で医療ケアやリハビリを受けつつ、在宅での介護を目指します。
特別養護老人ホームは、身体または精神上の障害により常時介護が必要な人を対象とした施設です。
入居希望者が非常に多く、なかなか入居できないという欠点があります。
介護療養型医療施設は、介護の療養病床として許可された医療機関のことを指します。
この施設は医療行為が必要ないにも関わらず、何らかの理由でやむを得ず入院している人を収容しています。

一般的に社会的入院の温床となっているとの批判が強く、2017年度末には介護老人保健施設への転換に伴い廃止され、2024年3月まで移行期間が設けられています。
地域密着型サービスは、市区町村によって指定された事業者が、地域住人を対象に行うサービスです。
要介護状態になった高齢者が、住み慣れた環境化で地域の方々と交流しながら介護を受けることを目的にしています。
24時間対応の定期巡回、認知症の高齢者への対応、その他柔軟に対応してもらえるサービス内容が特徴です。

4)要支援・要介護とは

介護認定は大きく分けて3つあります。
一つ目は、介助なしで日常生活を送ることが可能の自立です。
二つ目は、介護サービスの利用によって改善が見込まれる要支援です。
三つ目は、自立した日常生活を送ることが困難で、何らかの介護を必要とする要介護です。
一般的に自立と認定された場合は介護保険の給付金を受け取ることができないため、気をつけるようにしましょう。

介護サービスを受けるためには、要介護認定の申請が必要となります。
これらのサービスは市区町村で簡単に行うことができますので、要介護が必要な方は是非利用していきましょう。
これからの人生で介護サービスが不要であれば、それに越したことはありません。
しかし要介護は唐突に必要となる可能性がありますので、必要事項は知っておくことが大切です。

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