エンゼルケアを行う際の準備

お金と生活 -Money&Life-

エンゼルケアを行う際の準備

医療機関で人が亡くなったときに行うのがエンゼルケアですが、これを行う際にはいくつか注意する点が存在します。
またケアの一環として、末期の水を行うこともあります。
エンゼルケアを行う際には医療機関と在宅の、どちらにでも対応できるように準備をしておきましょう。

エンゼルケアの注意点

エンゼルケアの注意点

最近は医療機関で最期を迎える人が増えてきたこともあり、エンゼルケアも医療機関で行うのが一般的になっています。
ただ自宅などで最期を迎える人もいますので、その場合は葬儀会社などの専門業者に依頼を行うなど、在宅でエンゼルケアを行うことになります。
エンゼルケアを行う場所は人によってそれぞれ異なりますが、ケア自体は同じですので、その目的や内容などを確認しておくことが大切です。

エンゼルケアの基本や目的

エンゼルケアを行う上での注意点として、まずはその基本と目的を理解することが大切です。
エンゼルケアというのはご家族が亡くなった際に、葬儀会社がその後の手続きを引き継ぐまでの間に、医療機関で行われる最後の医療処置のことを言います。
エンゼルケアの元々の目的は、療養中に使用した点滴や管などの医療用具を故人の遺体から解き放つことです。
闘病中に傷んだ身体をキレイな体に戻して、遺族に遺体にお引き渡しをするのが本来の目的になります。
実際には人口肛門やペースメーカーといった医療器具を外し、管を抜くような医療的な処置が基本です。
その後はアルコール綿による清拭や脱脂綿などを用いた穴詰めや口を閉じ、おしもの処置など現在のエンゼルケアで行っている一連の流れとなりました。

これらは医療行為も含まれますので、親類など身内がいない場所で行われるケースが多いですが、着替えエンゼルメイクなどを遺族と一緒に行う医療機関もあります。
またエンゼルメイクなど死化粧をしないところもありますので、その場合は遺族が別に行うことになります。
エンゼルケア自体のやり方には特に決まりはありませんので、医療機関がメニューを独自に決めるこがほとんどです。
医療機関によって異なりますので、キレイに着物を着せたりお化粧をしたりなどの特別メニュー設け、後で追加料金を請求するところもあります。

医療機関と葬儀会社が行うエンゼルケアの違い

エンゼルケアを行う際には、医療機関と葬儀会社が行う内容の違いについても注意しておきましょう。
最近はエンゼルケアに力を入れている医療機関も増えており、着物やお化粧などを施して付加価値を求めるところも現れています。
医療機関のエンゼルケアは看護師さんが行うことが多いため、担当をされた方にやる気があり、きちんとした技術があればしっかりしたケアを受けることも可能です。

看護師さんがエンゼルケアについて勉強をしている医療機関は、遺体が非常にキレイなケースが多いようです。
また医療機関によっては遺体の腕を組ませるために固定をしたり、顎を閉じるためバンドを使ったりなど様々な工夫をしているところもあります。
しかし腕の組ませ方などについては宗教などによっても異なりますので、その点に工夫してもらえると遺族からも喜ばれるでしょう。

一方で、葬儀会社でも様々なサービスを行っています。
お葬式に向けて、遺体をキレイに整えるのが葬儀会社の本来の仕事でもあります。
そのためには医療機関同様に、専門知識やテクニックが必要になります。
遺族の意向に沿うように様々な知識と技術を持って対応してもらえますので、初めての方も安心できるのではないかと思います。
葬儀会社でもエンゼルケアのサービスを行っており費用は高くなりますが、その分内容が充実していることも多いです。

患者さんの顔が一人一人異なるように、ケアについてもそれぞれ異なるのが通常です。
エンゼルケアも同じで、ある程度の経験がなければ遺体をキレイにはできません。
そもそも病室では実際にできることが限られますので、本格的なケアを希望するのであれば最初から葬儀会社に依頼するのも方法と言えます。
結果的に葬儀のプロに任せた方が満足できることもありますので、よく検討してみるといいでしょう。
葬儀会社の中には、希望があれば無料講習や相談にも乗ってくれるところがありますので、それらを上手く活用してみましょう。

エンゼルケアと末期の水

エンゼルケアと末期の水

人が亡くなると、「死水を取る」や「末期の水を口に含ませる」といったことを行うことがあります。
死者の口に水を含ませる行為を「末期の水」と呼んでおり、元々は故人の蘇生を願うために行う儀式の一つとして浸透しています。
また残された遺族が、故人に最期のお別れを告げるために行うものという意味合いもあるようです。
これも死後処置の一つであり、エンゼルケアとして行われるケースがあります。

死者の口に水を含ませる理由とは

これは仏教に由来しており、仏教ではあの世は飲食ができないとされています。
そのため死者が喉の渇きで苦しむことがないようにと、死者の口に水を含ませているのです。
つまり末期の水というのは、「死者にあの世で安らかに過ごしてもらいたい」という願いが込められているのです。

末期の水のポイント

末期の水には、以下のようにポイントがあります。

末期の水は、人が亡くなった直後に行う

医師による死亡確認が終わると、病室や自宅などで「死水を取る」や「末期の水を口に含ませる」儀式を行います。
通常は、臨終に立ち会った人たち全員で行います。
以前は存命中に実施していましたが、近年は亡くなると直後に行うことが多いです。

末期の水を取る順番

末期の水を取る儀式には、次のように順番があります。
その順番は最初は喪主から始まり次は配偶者、その後は血縁の近い人から順番に行います。
一般的には、喪主、配偶者、子供、両親、兄弟姉妹、子の配偶者、孫、友人の順になります。

末期の水を取る方法

末期の水の取り方には様々な方法がありますが、以下の4つが一般的です。

エンゼルケアを在宅で行う

エンゼルケアは、医療機関で人が亡くなった際はその場で行われますが、在宅医療中に亡くなった際には自宅内で様々なケアを行うことになります。
その場合はいくつか注意する点もありますが、最も大切なのはエンゼルケアをしてくれる葬儀会社などに家族の希望をしっかりと伝えることにあります。
エンゼルケアは医療行為も含まれていますが、それ以外に着替えやお化粧など、故人と遺族が触れ合うようなシーンも少なくありません。

特に希望がなければ問題ありませんが、衣服やメイクに希望などがある場合には、そのことをケアしてくれるスタッフに伝えることが大切です。
遺体に着せるものやメイクなどについては、家族の要望や希望に沿ったものにすることが望ましいです。
その点は依頼を受けた葬儀会社も心得ていると思いますが、自分たちの意思がきちんと反映されているか、しっかりと確認しておきましょう。

エンゼルケアを行うときにはいくつか注意する点がありますので、行為を行う前にチェックしておくことが大切です。
またエンゼルケアでは末期のといった儀式を行うところもありますので、希望する方は早めに依頼しておきましょう。
これらを在宅で行う際には、自分たちの希望をしっかり伝えておくことが最も大切です。

サイトカテゴリー

お金について
貯蓄について
仕事とお金について
結婚とお金について
家と車とお金について
保険とお金について
会社とお金について
老後とお金について
葬儀とお金について