【具体例付】所得税の計算方法を6ステップでわかりやすく解説!

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【具体例付】所得税の計算方法を6ステップでわかりやすく解説!

所得税の計算方法

給与明細を見ると所得税が結構引かれていることに気が付きます。
所得税の他、住民税、厚生年金など給与から控除されるものが幾つかありますが、所得税の計算方法はどのようになっているのでしょうか?
毎年12月に会社が年末調整を行い、ここで所得税の金額を再計算し今まで差し引かれた所得税額との差額を計算し、その金額が精算されるのです。

所得税の計算の流れ

所得税の計算を始める前に、まず所得税を計算する大まかな流れについて説明します。
個人事業主の場合は計算が複雑になりますので、一番標準的なサラリーマンが年末調整する場合でご説明します。

1.給与などの収入金額を求める

まず初めに給与など収入金額を計算します。
毎月の給与明細の額面額の値を1月分から12月分まで足しこみます。
更に賞与などの金額を足しこみます。
通勤交通費(定期代など)や現物支給がある場合は、その金額も加算します。

2.「給与所得控除額」を算出

「給与所得控除額」とは、サラリーマンの場合での必要経費分の金額のことです。
サラリーマンであっても必要経費がかかりますので、その分の金額を一定の基準で差し引きます。
また、これ以外に「特定所得控除」というものがありますが、給与支払い者からの証明が必要になる等、いくつか条件があるのです。

【給与所得控除額】(平成29年分)
給与などの収入金額 給与所得控除額
180万円以下 収入金額×40%
65万円に満たない場合は65万円
180万円を超え360万円以下 収入金額×30%+18万円
360万円を超え660万円以下 収入金額×20%+54万円
660万円を超え1,000万円以下 収入金額×10%+120万円
1,000万円を超える場合 220万円
3.各種の所得控除の金額を算出

次に各種の所得控除の金額を算出しましょう。
所得控除には、基礎控除、扶養控除、配偶者控除、配偶者特別控除、生命保険料控除、地震保険料控除、雑損控除、医療費控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、寄附金控除、障害者控除、寡婦(寡夫)控除、勤労学生控除があります。
これらの金額をそれぞれ算出します。

4.課税される所得金額の計算

それでは「課税される所得金額」の計算を行っていきます。
「給与などの収入金額」から「給与所得控除額」と「所得控除金額」を差し引くと「課税される所得金額」になります。

「課税される所得金額」=「給与などの収入金額」-「給与所得控除額」-「所得控除金額(合計額)」

5.所得税の税率をかける

「課税される所得金額」が算出できたら、やっと税率をかけることができます。
所得税は累進課税になっており、所得金額ごとの控除額があります。
所得税の税率表は次のとおりです。

【所得税の税率】(平成27年分以降)
課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え 4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円
6.税額控除を差し引く

上記で所得税額を計算しても、これで終わりではありません。
住宅ローン控除((特定増改築等)住宅借入金等特別控除)などの税額控除については、所得税率をかけた後の金額から控除することになります。

所得税の計算の例

では実際の例で所得税額の計算をしてみましょう。

例1:年収300万円独身の場合
前提条件
計算式

300万円 - (300万円(収入金額)×30%+18万円) - 38万円 = 154万円(課税される所得金額)
154万円 × 5% = 7.7万円(所得税額)

このケースで年間の所得税額は、7.7万円になります。

例2:夫が会社員で年収500万円、妻が専業主婦で子供がいない場合
前提条件
計算式

500万円 - (500万円(収入金額)×20%+54万円) - (38万円+38万円) = 270万円(課税される所得金額)
270万円 × 10% - 97,500円 = 172,500円(所得税額)

このケースで年間の所得税額は、172,500円になります。

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