国民年金の加入者がもらえる「遺族基礎年金」について紹介

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国民年金の加入者がもらえる「遺族基礎年金」について紹介

生計を共にしていた方が亡くなった時に、その遺族は遺族年金の受取が可能となります。
遺族年金は大きく分けて「遺族基礎年金」、「遺族厚生年金」、「遺族共済年金」があります。
それぞれ内容が異なりますので、自身がもらえる年金についてきちんと確認しておきましょう。
国民年金の加入者がもらえる「遺族基礎年金」について紹介します。

1) 国民年金の遺族給付は3種類

国民年金の遺族給付は3種類

故人が生前に国民年金に加入していた場合、その遺族は遺族年金を受け取る権利があります。
この国民年金の遺族年金には、遺族基礎年金の他にも寡婦年金、そして死亡一時金の2つの給付があります。
このうち遺族基礎年金を受け取れる人は以下の通りになります。

専門家のワンポイントアドバイス!
補足

子は未婚でなければなりません

上記の条件の子供がいる配偶者が、遺族基礎年金の対象です。
実際に遺族基礎年金を受給できるのは、亡くなった方の子供や子供がいる配偶者に限定されているのです。
また亡くなった方が自営業者である場合には、子供がいなければ配偶者は遺族年金を受け取ることができません。
他の遺族年金である遺族厚生年金は、子供がいなくても配偶者の受給が可能です。

しかし国民年金の場合はそういうわけにはいきませんので、自営業者の妻は生活に困窮してしまう恐れがあります。
このような場合に備えて、他に遺族給付を受けることが認められているのです。
それが寡婦年金と死亡一時金であり、国民年金にはこの2種類の給付が利用できます。
寡婦年金と死亡一時金は両方を同時に受け取ることはできませんので、どちらかを選択して受給することになります。

国民年金に加入していた配偶者が亡くなった時に、残された配偶者が受給できる遺族年金は3種類です。
死亡した方がサラリーマンや公務員である場合には、その保護は手厚いものと言えるでしょう。
しかし自営業者の保証内容は、かなり薄いものです。
そのため自営業者の妻は万が一のことも考慮して、年金の他に生命保険なども用意しておいた方がいいでしょう。

死亡一時金と寡婦年金という給付はありますが、このうちの一つしか受け取ることはできません。
ですので受け取る側はどちらがお得なのか、事前に熟考しなければなりません。
寡婦年金と死亡一時金でもらえる額を比較し、自身にとってお得な給付を選びましょう。
また不明な点については、社会保険労務士などの専門家や年金事務所に相談することも可能です。

2)国民年金の遺族給付

遺族基礎年金(受給要件・提出先・添付書類)

遺族基礎年金の受給要件は次の通りです。

専門家のワンポイントアドバイス!
補足

子は未婚でなければなりません

遺族基礎年金の請求に必要な書類は次の通りです。

必ず必要となる書類
死亡の原因が第三者行為の場合に必要な書類

請求書の提出先は、住所地の市区町村役場の窓口になります。
死亡日が国民年金第3号被保険者期間中の時は、近くの年金事務所や街中の年金相談センターです。

寡夫年金(受給要件・提出先・添付書類)

寡婦年金を受け取ることができるための条件は次の通りです。

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補足

なお支給年齢は60~65歳までとなっています。
寡婦年金は、残された配偶者が60~65歳の誕生日になるまで受け取ることができます。
受け取れる額は配偶者が生きていた際に受け取れたであろう、老齢基礎年金額の4分の3の額に限られます。

請求する際に必要な書類について
専門家のワンポイントアドバイス!
補足
死亡の原因が第三者行為の場合に必要な書類

請求書の提出先は、住所地の市区町村役場の窓口になります。
近くの年金事務所や街中の年金相談センターでも可能です。

死亡一時金(受給要件・提出先・添付書類)

死亡一時金はこれまで年金保険料を36月(3年)以上納付した方で、年金を受給する前に死亡したために受給できなくなった場合に、その配偶者に支給される給付金です。
請求する際に必要な書類は次の通りです。

年金の請求は預貯金通帳のコピーの添付でも、手続きが可能になっています。
請求書の提出先は住所地の市区町村役場の窓口になります。
近くの年金事務所や街中の年金相談センターでも手続きは可能です。

3) 遺族基礎年金の額

遺族基礎年金の額

遺族基礎年金は、亡くなった方やその配偶者に子供がいる場合に支給されます。
支給額は779,300円に子の加算額を加えたもので、子の加算額は以下の通りです。
第1子・第2子はそれぞれ224,300円、第3子以降はそれぞれ74,800円になります。
なお子供が遺族基礎年金を受給する場合の加算としては、第2子以降について行います。

4)寡夫年金の額

寡婦年金は、妻が60歳から65歳になるまでの5年間に支給されます。
要するに、夫が死亡した際に、その妻が65歳未満であることが条件になります。
実際に支給される額は、死亡した夫が受け取ることができた老齢基礎年金の4分の3で、全体の75%の額です。

専門家のワンポイントアドバイス!
補足

老齢基礎年金額の第1号被保険者期間部分についての4分の3です。
したがって、受け取ることができた年金の満額の4分の3ではありません。

5)死亡一時金の額

死亡一時金は1回限りの給付であり、保険料納付済期間の長さによって実際の支給額は異なります。
一般的には12~32万円程度となっています。

故人が国民年金のみに加入していた場合には、遺族が受け取ることができる遺族基礎年金が発生します。
遺族基礎年金には3つの給付がありますので、自身がどれを受け取ることができるのかチェックしておくといいでしょう。
公務員やサラリーマンの家族のもらえる遺族厚生年金とは違い、かなり薄めの保障と言えます。
分からない点は年金事務所などに相談して、解決しておきましょう。

このページを監修してくださった専門家の方

齊藤学 写真
行政書士齊藤学法務事務所
行政書士 齊藤 学

遺言・相続・成年後見・ペット信託、民事信託を活用した財産管理・承継対策、ビザ(VISA)申請取次という「民事系の業務」と法人設立業務、WEB利用規約等各種契約書関係、記帳代行、許認可申請という「法人業務」を取り扱っております。

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