遺骨の引き取りを拒否できる!?

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遺骨の引き取りを拒否できる!?

火葬場で火葬をした遺骨をどう処分するのか、遺族によってその処分方法は様々というのが現実です。
通常通りお墓で供養する人もいれば、遺骨の受け取りを拒否する人もいるのです。
火葬場での遺骨の処分方法や、箸で拾う理由などについて知っておきましょう。

火葬場で焼かれ遺骨の引き取り拒否

火葬場で焼かれ遺骨の引き取り拒否

火葬場で火葬した遺骨は収骨するのが通常になりますが、中には遺骨を収骨しない遺族もいます。
収骨の拒否ができるのかについては各自治体によって異なりますので、事前に確認しておくことが求められます。

収骨を拒否する理由

遺族側が収骨を拒否する理由も様々あります。
一般的には「納骨した後に供養するお墓などがない」、「納骨堂に預けるお金がない」、「お見送りは可能だが遺骨の供養まではちょっと」などです。
他にも「独身の方が死亡した」、「生活保護受給者が死亡した」、「離婚後に音信不通だった親族が死亡した」なども理由に挙げられています。

自治体や医療機関、警察などからの連絡

火葬場での収骨を拒否した場合は、各自治体や医療機関、警察などから収骨についての連絡が入る場合があります。
遺骨がそのまま残る理由としては、独り身だった人や長い間音信不通だった人がお亡くなりになった場合など、状況的には訳ありなものばかりです。
そのような理由がある場合には、基本的に遺骨を拒否することは可能です。
相手と既に離婚されている方や、長い間絶縁状態になっている方の場合は、実際に拒否されることが多くなるでしょう。

火葬場での遺骨を家族や親族が拒否した場合には、各自治体が行旅死亡人と同じ取り扱いになるため、火葬した後に無縁墓などに埋葬されることになります。
ただ遺骨の引取拒否と遺産相続は別の問題になりますので、故人に遺産があるときは遺産分割や相続放棄など、別の手続きが必要になることもあります。
その場合は弁護士や司法書士など、法律の専門家に相談するといいでしょう。
専門家が、一人一人に合った方法を提示してくれます。

収骨の拒否ができない自治体もある

火葬場で焼かれた遺骨の引き取り拒否については、それを認めている自治体の存在が前提になっています。
しかし、全ての自治体が認めているわけではありません。
その中には東京都、神奈川県、千葉県など収骨の拒否を認めていない地域も存在するのです。
収骨の拒否ができない自治体の場合は、遺族が収骨してその後にお墓や納骨堂などに納骨する必要が出てきます。
納骨堂などはネット検索などで探すことができますので、確認しておくと良いでしょう。
例えば大阪府であれば、大阪市天王寺区にある一心寺などが有名です。

また近くに最適な納骨堂などが見つからないときは、地元の葬儀会社に相談してみるといいでしょう。
葬儀会社では様々なお寺や納骨堂などと提携している場合がありますので、理想のお寺や納骨堂が見つかる可能性があります。
それぞれの自治体には「火葬場条例」があり、そこに焼骨の引き取りに関する事項が定められています。
そのため事前に確認しておいた方が、後々のためにもなると思います。
その条例はネット上にも公開されていますので、誰でも簡単に閲覧できます。
自治体の条例などについても、地元の葬儀会社に相談すれば詳しく調べてもらえると思います。

火葬場で焼かれた遺骨を箸で拾う理由と拾い方

火葬場で焼かれた遺骨を箸で拾う理由と拾い方

火葬場で焼かれた遺骨は箸で拾いますが、それには理由があり、さらには拾い方の方法も存在します。
収骨でお箸を使用するのは三途の川が由来と言われていて、遺骨をお互いのお箸で渡すという行為です。
つまり三途の川を渡ることを、現世からサポートする意味合いを持っています。
お箸というのは、昔から日本に根強く残っている非常に大切な習慣の一つと言われています。
そのため火葬場での収骨にも使用されているのです。
お箸の使い方が気になる人もいるかもしれませんが、いつも食事で使用しているときと同じで特に問題はありません。

火葬場での収骨はお箸を使うことになりますが、ここで注意すべき点は骨壺への納め方です。
遺族の中にはお箸で拾った後、すぐに骨壺に骨を収める人もいるようですが、それはNG行為になります。
お箸で遺骨を拾い上げた後、すぐに骨壺へは納めないようにしましょう。
骨壺に入れる前に、遺骨を次の人に回す必要があり、これが「骨上げ箸」と呼ばれています。
骨上げ箸には意味があり、それが「三途の川への箸渡し」です。
故人が三途の川を無事に渡れるように、遺族がしっかりサポートしてあげる必要があります。
骨上げ箸については、基本的には参列者が多い場合は遺族や親族だけで行うのが通常ですが、家族葬などの参列者が少ない場合は故人の友人や知人なども行うことがあります。

たとえ落としても慌てない

火葬場で収骨する場合には、慌てて骨を落とすこともあるかもしれません。
もしそうなったとしても、絶対に慌てないようにしましょう。
収骨という作業は2人1組で行うのが基本ですが、どのように慎重に行っても緊張すると遺骨を落としてしまうことがあります。
そのため慌てて落とした骨を再度拾おうとする人もいますが、落とした遺骨を勝手に拾ってはいけません。
必ず火葬場のスタッフからの指示を待ちましょう。

火葬場では収骨台の上に骨壺を置いていますので、たとえ遺骨を落としたとしても、収骨台の上に留まるケースが多いです。
そのため遺骨を落としたからと言って慌てて拾ってしまうと、誤って収骨台の上にある他の部分の遺骨を拾ってしまうなど、トラブルに発展する可能性があるのです。
そのためもし落としてしまったら、そのままの状態にしてスタッフの指示を仰ぐことが大切です。

収骨の順番

火葬場で収骨を行う際に、その順番が気になる人もいるかもしれません。
収骨には順番が存在し、足から拾うことが基本とされています。
収骨作業は故人との関わりが深い方から順番に2人1組で行うのが基本になり、拾う順番は足からになります。
しかし、その実態は各火葬場でまちまちですので、どの部分の骨から拾うのかに、明確なルールがあるわけではないのです。

そのため火葬場によっては、一番大きな遺骨から収骨することもありますので、スタッフの指示に従うようにしましょう。
全体的には足から遺骨を拾うのが一般的になっていますが、それにはきちんとした理由があります。
それは遺骨を骨壺の中に収骨した際に、「生前と同じような形にする」という配慮がそこにあるからです。
このような慣習は、それぞれの宗教や宗派、地域などによっても異なりますので、拾う順番について分からないときは、遺族や火葬場のスタッフなどに相談してみると良いでしょう。

遺体を直接火葬場に搬送する事は出来る?

遺族の中には、遺体を直接に火葬場に運びたいという人もいるのでないでしょうか。
遺体を火葬場に運ぶ行為ですが、最近は直葬と呼ばれる新しいタイプの葬儀を選択する人も増えています。
直葬はお葬式をすることなく、そのまま火葬場に遺体を運ぶことです。
火葬場によっては霊安室を併設しているところもありますので、希望される方は事前に問い合わせておくと良いでしょう。
その場合は役所に死亡届を出し、火葬許可証をもらうことが前提になりますので、手続きの方も忘れないようにしましょう。

火葬場で焼かれた遺骨の引き取りを拒否する人もいますが、自治体によっては拒否できないところもあります。
火葬場で焼かれた遺骨を箸で拾う理由としては、一種の供養とも呼べるでしょう。
箸の拾い方にも方法がありますので、事前に調べておくことが大切です。
そして遺体を直接火葬場に搬送することは出来ますが、事前に死亡届を出して火葬許可証を用意する必要があります。

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