安置と納棺をする時に知っておきたい7つのポイント

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安置と納棺をする

1)安置する場所は?

安置する場所?

遺体の安置は自宅安置、斎場・葬儀社の安置室、民間の遺体保管所のどれかで行うことになります。

①自宅安置

自宅安置のときには布団に遺体を寝かせ、腐敗を防止するためドライアイス等で冷却します。
自宅内に安置できる部屋があれば、自宅は故人にとっても、遺族にとっても慣れ親しんだ場所なので、落ち着いて最後のお別れができることでしょう。
自宅安置の注意点としては、ドライアイスでしっかりと冷却して、遺体の管理を適切に行うことです。
マンションなどの場合、棺が階段やエレベーターを利用して運搬できるかを確認しておきましょう。

②斎場・葬儀社の専用安置室

斎場や葬儀社には遺体を安置する施設があります。
病院からの遺体搬送時、利用する斎場や葬儀社が決まっている場合に利用可能です。
斎場や葬儀社の安置室であれば、通夜や葬儀の際に遺体の移動がないため負担が少なくなります。
注意点としては、付き添いの家族が利用できる宿泊施設全てに、安置室の設備が整っているわけではないということです。
安置後は、通夜・葬儀の当日まで対面できないこともあります。
また、希望者全員が付き添いをできない場合もあり、費用もかかりますので、事前に確認が必要です。

③民間の遺体保管所

民間の遺体保管所は、火葬前の一時的な預かりで使用できます。
24時間営業の場所が多く、遺族がいつでも面会することができます。
注意点としては自宅安置の場合と異なり、亡くなった方に付き添うことができないことです。
また、冷蔵設備が整っているかどうかは保管所によって異なります。
保冷設備がない場合は、ドライアイスでの対応になるため長期の利用にはむきません。
ドライアイスのみでの保冷の場合は3日程度が目安ですから、あくまで一時的な保管になります。

2)安置のしきたりはあるの?

北枕

安置の際は敷布団を使います。
できれば敷き布団は故人が使用されていたものが好ましく、信仰する宗教が仏式であれば故人様を北枕に安置します。
北向きにする理由は、お釈迦様が亡くなられた時の向きにならっているからです。

しかし、部屋の状況で、北枕が難しい場合は西枕で安置します。
西という方角は西方浄土に向ける、という意味があります。
顔には白布をかけ、両手を胸の当たりで合掌させ、手には数珠を持たせます。

仏壇がある場合

仏壇がある場合は、うち敷きを白色に変えます。
うち敷きとは、仏壇の中に置かれる卓の天板の下に挟み、垂らして飾る敷物のことです。
仏壇の扉は、浄土真宗、日蓮正宗は開けておきます。
それ以外の宗旨宗派は、仏壇の扉を閉めるのが一般的です。
もしわからない場合は寺院の方などに確認を取るとよいでしょう。

神棚がある場合

自宅に神棚がある場合、第三者である葬儀社が神棚封じを行ないます。
神道では死を「穢(けが)れ」とするため、「穢(けが)れ」=「気枯れ」と解釈し、家族が肉親の死によって、生命力が減退している状態のことを指します。
そのため、故人を自宅に迎える際には「穢(けが)れ」がおよばないように、神棚の扉を半紙で封印します。

3)枕飾りについて

仏式

自宅搬送された遺体を布団に寝かせます。
安置する場所は仏間あるいは座敷で、故人の頭を北に向けて安置します。
両手を胸の当たりで合掌させ、手には数珠を持たせます。
事情により北枕が難しい場合は、西枕にします。
そして枕飾りを整えていきます。

神式

遺体に白い木綿の小袖を着せ、北枕にします。
顔は白布で覆い守り刀を枕元に置きます。
注意点は刃が遺体に向かないようにすることです。
そして、屏風を立て枕元には枕飾りとして、八足机(やつあしのつくえ:儀式で使う机)を用意します。

この八足机の上に、生前故人が好んだ食べ物や、水・塩・米・お神酒を入れた容器を三方の上にお供えします。
これを常饌(じょうせん)と言います。
そして、ご遺族、近親者、親しい人たちで故人の冥福を祈ります。
その際は神道の作法として「二礼・二拍手・一礼」を行います。
神式のお葬式では、しのび手と呼ばれる音を立てない拍手をします。

キリスト教式

キリスト教には本来、枕飾りの習慣はありませんが、台の上に十字架、聖書、生花を飾り、ローソクの火を絶やさないようにします。

4)宗教別の枕飾り

仏式

香炉には線香を1本、燭台には蝋燭を立て、一膳飯に2本の箸を刺します。
花瓶には一般的にしきみを飾ります。
菊や百合、水仙も可です。

神式

三方と花瓶を載せ、花瓶には榊、三方の中には水・洗米・塩・お神酒などを供えます。
この他にも常饌という普段の食事と同じような供え物をします。
故人の好きな食べ物が置かれることもあります。

キリスト教式

本来キリスト教には枕飾りという習慣はありませんが、日本では十字架や聖書、白い花、燭台、パン、水などを飾ることがあります。

5)枕経とは?

枕経?

枕経とは、故人を仏弟子にして、往生してもらうために読んでもらうお経です。
以前は臨終を迎える人の枕元で読みあげていましたが、現在は臨終後に行います。
病院で亡くなり、病院から斎場に搬送される場合には、枕経が省略され、通夜の際に行われることがあります。

6)旅支度と納棺

仏式の葬儀では、死者が仏様のいる世界に行くまでの四十九日の旅に出るための支度を行います。
旅支度では「白装束」を着ます。
これは仏の弟子になるための衣装です。
(浄土真宗では、死後はすぐに極楽往生するという教えですから旅支度は行いません。)

旅支度の準備

通常は、湯灌や納棺の際、遺族から順に二人一組で手甲(てこう)、脚絆(きゃはん)、頭陀袋(ずだぶくろ)と六文銭、天冠、わらじ、つえを遺体につけていきます。
紐は、一方を真っすぐにしたまま、他方をそれに絡めて輪にして結ぶ、片結びにします。
そして、三途の川の渡し賃として、六文銭を印刷したものを頭陀袋(ずだぶくろ)に入れて、大切に胸の合わせのところへ入れます。

そして四十九日の旅の途中に三十五日目に閻魔王のもとにたどり着いたとき、閻魔王に会う時の正装として天冠という白い布頭巾を付けます。

次に足元の準備をします。
まずは、足袋をはかせます。
足袋には長い紐がついており、ほどけないようしっかり結びます。
続いて脚絆・手甲をつけます。

旅の支度が整ったら、最後に皆で静かに蓋を閉じます。

7)棺には何を入れてもいいの?

①いれてはだめなもの

金属製・ガラスなどの燃えないもの、もしくは、なかなか燃えにくいものは入れることができません。
具体的には眼鏡や腕時計、指輪、アクセサリー、ペースメーカー、お金、分厚い本、果物など燃え残ると思われるものです。
また、生きている家族の写真もあの世に連れていかれるという俗説がありますから、入れないようにしましょう。

②いれていいもの

燃え残らいないものはいれても大丈夫です。
故人へ宛てた手紙、故人が生前愛用していた洋服、人形や、お菓子、煙草などは入れることができます。

専門家のワンポイントアドバイス!

内容的に非常に難しく、頭を抱えてしまう事項です。
しかし、葬儀社がいろいろと手配をしてくれるから心配はいりません。

このページを監修してくださった専門家の方

齊藤学 写真
行政書士齊藤学法務事務所
行政書士 齊藤 学

遺言・相続・成年後見・ペット信託、民事信託を活用した財産管理・承継対策、ビザ(VISA)申請取次という「民事系の業務」と法人設立業務、WEB利用規約等各種契約書関係、記帳代行、許認可申請という「法人業務」を取り扱っております。

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