弔辞と弔電の違い

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弔辞と弔電の違い

お通夜やお葬式の席では弔辞や弔電を読むことがありますが、両者にはどのような違いがあるのでしょうか?
どちらも故人に対する最後のお別れの言葉になり、式の最中に読み上げるのが一般的になります。
弔辞と弔電、その内容や違いなどについてを紹介したいと思います。

弔辞とは

弔辞とは

弔辞というのは、故人に対する最期のお別れの言葉のことを指し、葬儀の際に故人との関係性が深かった人たちがお別れを惜しんで読み上げるのが一般的です。

弔辞を依頼する人

お葬式の際に読み上げる弔辞は、生前に故人が親しかった友人や知人、職場の上司などに依頼することが多いです。
有名な芸能人やタレントなどの著名人が行う告別式などで、生前に故人と親しかった方々が弔辞を読み上げる光景がテレビやニュースなどで放映されることもありますので、ご存知の方もいるかと思います。
それと同じものが、一般的なお葬式でも読まれることになります。
その場合の人数は3人以内で、1人辺りの時間は3分程度が目安になりますが、それぞれの式によって異なります。
もちろん人数が少なければ、その分弔辞を読み上げる時間が長くなることもあるでしょう。
葬儀の際に弔辞を述べる人は、前の方の席に座ってもらうことになります。

弔辞を依頼されたら

遺族や親族側から弔辞を依頼されたら、余程のことがない限り、引き受けるのがマナーとされています。
遺族側から弔辞を依頼されたら、快く引き受けるようにしましょう。
また弔辞を依頼されて引き受けた後、何かしらの理由によってできなくなったときは、早めにその旨を連絡することが大切です。
弔辞を依頼されたときには、他に弔辞を読む人がいるかの確認も忘れずにしておきましょう。
何故なら、弔辞の内容が重なることがあるからです。
その方と故人との関係を聞いておき、内容が重ならないようにまとめておくと良いでしょう。

弔辞に書くこと

弔辞を書くときは、巻紙や奉書紙に淡墨で書くのが一般的です。
奉書紙に包み、「弔辞」と表書きするのが正式な書き方になります。
どうしても用意できないときは白無地の便箋などを使用して、万年筆で書いても構いません。
弔辞というのは遺族側が長い期間保存するものですので、依頼された方は心を込めて丁寧に書くようにしましょう。
弔辞の内容については自分の言葉で書くことが大事になり、その際は故人に語りかけるような感じの文面が望ましいでしょう。
故人を追悼するもので、遺族や親族側が慰められるものにしましょう。

弔電とは

弔電とは

弔電というのは、知り合いの方に不幸があった際に贈る電報のことになり、お悔やみ電報と呼ばれることもあります。
弔電は、お通夜やお葬式にどうしても参列できないときに送るのが一般的です。
仕事などで遠方地に出張していて、どうしてもその日に葬儀の参列できない場合や、自分自身が病気やケガなどで入院して葬儀に参列できない場合など、止むを得ない理由で参列できないときに弔電を送ります。

弔電は送る時期

弔電を送る際に、いつまでに送ればいいのか迷う人もいるかもしれません。
葬儀の際に弔電を送るときは、お通夜やお葬式の会場へ開始時刻に届くように申し込みをしましょう。
電報の場合は、午前8時から午後7時までの間に電話で申し込みすれば、即日の配達が可能とされています。
ただ午後7時を過ぎてしまうと翌日になってしまう可能性が高いため、注意をしておく必要があります。
自身が故人の訃報を知った時間なども関係してきますが、訃報を知ったらできるだけ早めに申し込みすることが大切です。

電話から弔電を申し込む際には「115」のNTT(全国共通)や、「0120-953953」の日本郵便レタックスコールセンターなどがあります。
どれも午前8時から午後10時までが受付時間になっていますので、確認しておくと良いでしょう。
またネットを使って送りたい方は24時間受付可能ですが、配達時間などはそれぞれ決まりがありますので注意が必要です。
ネットの弔電では「NTT D-MAIL」、「ほっと電報」、「電ぽっぽ」、「ベリーカード」、「e-denpo」などのサービスがありますので確認しておきましょう。

弔電の宛先

弔電の宛先は喪主宛になり、その際には喪主のフルネームで送るのが一般的です。
喪主の名前が分からない場合は、「故○○様ご遺族様」や「○○様遺族ご一同様」などとしておけば問題ありません。
また差出人の名前についても、フルネームにしましょう。
弔電を送る際は故人との関係性が分かるように、名前の他に勤務先や部署名、所属団体や学校名、さらに住所や電話番号なども加えておくといいでしょう。

弔辞と弔電の違い

弔辞と弔電は、それぞれ故人に対する哀悼の意を捧げる言葉の面からすると同じものになりますが、その手段が異なります。
弔電は生前に故人との関係性が深かった方が、お通夜やお葬式に参列できない場合に、その冥福を祈って捧げる言葉になります。
弔電は電報で送ることになり、自身がその場に行けないときに送ります。

お悔やみの気持ちを送る弔電には故人を偲ぶ内容だけでなく、遺族や親族の方々を励ます意味もあるのです。
葬儀の場で弔電に書いた内容を読み上げてもらえますので、たとえ参列できなくても遺族や他の参列者の方にお悔やみの気持ちを十分に伝えることができます。
一方で弔辞というのは実際にお葬式に参列し、仏前でお悔やみの言葉を捧げるものです。
弔辞には弔いの意味はもちろん、生前の故人の経歴や思い出などを、遺族や参列した方々に述べる目的も込められているのです。

弔辞と弔電の文例

弔辞と弔電の文例を紹介します。

弔辞について

「○○さんのご霊前に臥しまして、友人代表として最後のご挨拶をさせていただきたいと思いますが、ここではいつも呼んでいるように「△△ちゃん」と呼ぶことをお許しください。
△△ちゃん、このようにあなたの霊前に向かい合っている今もなお、あなたがどうしてこんなにも早く逝ってしまったのか、とてもやりきれない思いでいっぱいです。
△△ちゃんとは幼い頃からの親友でもあり、そこには決して切れることのない絆がありました。
(中略) △△ちゃん、どうぞ安らかにお眠りください。
心からご冥福をお祈りして弔辞に代えさせていただきます。」

お葬式や告別式の際に読み上げる弔辞と弔電、それぞれ故人の哀悼の意を表す言葉です。
それぞれ似たようなものですが、内容や手段などの違いもあります。
弔辞と弔電は文例もありますので、迷ったときは様々な例文を参考にすると良いでしょう。

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