死化粧の由来

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死化粧の由来

故人の遺体を清め整えるために行うのが死化粧ですが、この行為は必ず行う必要があるのでしょうか? また海外ではどのような行為をしているのか、気になる人もいると思います。
死化粧について、その由来などを見ていきましょう。

日本は必ず死化粧を行うの?海外は?

日本は必ず死化粧を行うの?

日本では故人の遺体に対して死化粧を行うことがありますが、それには特に決まりごとなどはなく、必ず行わなくてはならないというものでもありません。
故人との最期のお別れをゆっくりしたいという遺族が増えたこともあり、この死化粧の行為も増加しています。
例えば日本国内のエンバーミングについては年々増加の傾向にあり、死化粧も同じで希望する遺族も年々増えているようです。

ちなみにエンバーミングが初めて日本に導入されたのは1988年ですが、その当時は200件程度が行われていました。
その後2011年には2万件以上、2015年には3万件以上と年々その行為は増加しています。
この背景には、延命治療や高度治療を施した際の遺体の腐敗が早いことや、家族葬などで故人とのお別れをゆっくり見送りたいと考える遺族の増加が挙げられます。

日本の場合は遺体の99%以上が火葬されているという現実もあり、死化粧は故人を生前のように元気で安らかな表情にして、より良いお別れをしようという目的があります。
日本では医療機関で死亡した際には、その遺体は看護師らによって速やかに体液や便の排出、全身の消毒処置を行いますので、欧米などと比べても感染症のリスクは低くなっています。
そのためもっと遺体と接したい、と思う遺族が増えてきたのかもしれません。

日本では湯灌という行為が行われていた

日本では古くから「湯灌」という、いわゆる亡くなった方の体を清める儀式がありました。
湯灌を行う目的ですが衛生上はもちろん、その他にも宗教上の理由もあると言われています。
湯灌というのは故人が無事に成仏されるように、来世への旅装束などの意味合いもあります。
死化粧についてもそれと同じような意味合いがあり、故人らしいキレイな姿であの世に送りたい、といった遺族の願いが込められているようです。

一方の欧米で一般的に実施されているのは、体の洗浄や腐敗処理などを行うエンバーミングです。
現在日本で行われている死化粧は、日本に昔からある習慣とエンバーミングを組み合わせた形式のものが多いです。
感染予防をしっかりと行うと同時に死者の尊厳を守る、さらに遺族のケアもキチンと行うことが目的になっています。
日本ではほとんどの患者さんが医療機関で亡くなることもあり、遺体に行うお化粧については看護師など医療機関のスタッフと家族が共同で行っています。
その内容が、エンバーミングと死化粧を組み合わせたものと言われています。

世界におけるエンバーミング

日本では湯灌や死化粧が行われていますが、海外ではエンバーミングを行うことが多いです。
アメリカやカナダなどではこのエンバーミングが、一般的な遺体処理の方法として定着しています。
死後にエンバーミングを行い、その後に葬儀を行うのが一連の流れです。
またアメリカの場合は州同士の移動距離が長いこともあって、このエンバーミングを義務づけているところもあります。
エンバーミングについては州レベルで法整備がされており、エンバーマーの教育や資格制度なども施されています。

このようにアメリカ全般を見た場合、エンバーミングが定着しているかのように見えますが、大都市部や西海岸地区及びハワイでは、その定着率は低くなっています。
火葬の拡大もその理由の1つに挙げられていますが、近年で見る限りではアメリカのエンバーミング率は低下しています。
また社会主義国では、指導者の権威を高めるためにエンバーミングを行うことがありますが、それ以外にいつもメンテナンスすることで生前の姿を維持しながら展示している、というところもあります。
その例としては旧ソ連があり、ウラジーミル・レーニンのエンバーミングは有名です。
ウラジーミル・レーニンはレーニン廟で、生前の姿を維持しながら展示され続けています。
このエンバーミングを前例に、社会主義国では何人かの指導者に生前の姿をエンバーミング処置によって永久に展示するところも現れています。

ちなみにエンバーミングは、その始まりは古代ミイラにまで遡ると言われています。
その当時も防腐や修復などの処置を行っていましたが、そのときの行為が今日のエンバーミングに繋がっていると言えるでしょう。
エンバーミングが近年に急速に発展するきっかけとなったのが、1860年代に勃発したアメリカの南北戦争とされています。
その当時は戦争で負傷した兵士たちの遺体を故郷に戻すのに、かなりの期間を要していました。
そのため遺体が腐敗しないような保存技術が求められていたのです、 さらにベトナム戦争においても、同じような理由によってエンバーミングの技能が要求され、その技術が発展したとされています。

死化粧の由来は?

死化粧の由来は?

日本では古くから湯灌という行為が行われており、ここで死化粧と同じような行為が行われていました。
死化粧というのは故人の顔にお化粧をする行為になりますが、メイクはもちろんそれ以外にも髪を整えたり、男性のヒゲを剃ったりする行為も死化粧の中に含まれています。
死化粧には故人の身だしなみをキレイに整えるという意味合いがあり、そのため爪を切ったり男性のヒゲを剃ったりしているのです。

女性の場合は産毛を剃ったりすることもあり、それらすべての行為が死化粧と一緒に行われています。
故人を生前のような美しい姿に戻し、気持ち良く旅立ちができるように、という目的で行うのが死化粧です。
またキレイにするだけでなく、病気などで闘病したときや亡くなる際の苦しみの後を消してあげることも、死化粧の目的とされています。

死化粧の実態

大切な人が亡くなったときには、最後の場所が医療機関である場合は看護師が遺体の処置をしてくれます。
いわゆる死後処置であり、そこでは鼻や目などの器官から血液や体液が排出されないように詰め物をしたり、アルコールなどを使用して体をキレイに拭き取ります。
またその際に医療機関で使用していた衣服から、死に装束や遺族が用意した服装などに着替えさせる行為も死後処置の中に含まれています。
一般的に死化粧については死後処置の中に含まれており、その場合は看護師が故人の遺体にお化粧を行うことになります。

このように医療機関で亡くなった場合は死後処置や死化粧を行うのが一般的ですが、中には死後処置として死化粧を行わないところもあります。
医療機関で化粧をしないときは遺族が行ったり、納棺師や死化粧師などの専門家に依頼して行うことになります。
葬儀会社でも死化粧をしているところはありますが、葬儀社の中には死化粧専門のスタッフを用意していたり、専門業者と提携していて遺族に紹介してくれるところもあるでしょう。
死化粧は特に資格や免許は必要ありませんので、業者に抵抗がある方は遺族だけで行うことも可能です。

家族が亡くなったときに、その遺体をキレイにするために行うのが死化粧ですが、これは必ずしも行うものではありません。
そのためメイクなど、何も行わずに火葬をするところもあります。
日本では古くからは湯灌という行為が行われており、これが死化粧の由来ともされていますが、海外ではどちらかというとエンバーミングが多い傾向にあります。

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